キヤノン複合機SateraMF8350Cdn謎の紙詰まりが訪問修理ローラー交換で解決

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7年オフィスで使っていたキヤノンの複合機が、用紙トレーの下に紙が落ちて給紙されないエラーに悩まされるようになった。サポートに電話して訪問修理してもらったら、給紙・分離ローラーの交換であっさり解決した。ニッチなネタだが、同製品を長年使っている人は必ずはまるトラブルだと思うので、備忘録を残しておこうと思う。

結構長持ちしたキヤノンSateraの複合機

少人数のオフィスでA4サイズのレーザー複合機を入れているところは多いと思う。いまどきビジネス用途でインクジェットはあり得ないし、用紙節約のため両面印刷ユニットも欲しい。押印した見積・請求書をメールで送るため、意外とスキャナー機能も使う。

7年前に複合機の導入を検討した際、キヤノン・エプソン・ブラザーの製品群のスペックを見比べて、キヤノンのスモールオフィス向け複合機SateraMF8350Cdnがベストに思われた。

FAX機能を使う予定はなかったが、あってもなくても価格が変わらなかったので、FAX付きモデルにした記憶がある。購入価格は楽天市場で税込82,790円だった。トナーはキヤノン純正でない汎用品を使っていたが、たまに印刷がかすれてもクリーニングのメニューで自己修復するし、わりと安定して使わせてもらっていた。

プリンターの下に紙が落ちる、謎の紙詰まりエラー

しかし数か月前から紙詰まりエラーが頻発し、しかも紙が巻き込まれてくしゃくしゃになるのではなく、用紙カセットユニットの下に落ちているという謎の現象が見られるようになった。2枚に1枚はエラーが起こって、落ちた紙を手で取り除いてOKボタンを押しエラー解除すると、再び印刷できる。

訪問修理の見積もりは初期費用21,600円

だましだまし使っていたが、あまりに不便になってきたのでマニュアル類を読んで基本的な対策を調べたが、エラーコードが出るわけでもなく、該当する対策が見当たらない。定着器やITBのクリーンニングや、自動階調補正も一応試したが効果はなかった。いよいよお手上げということで、キヤノンのサポートセンターに電話したら、保守契約がなく出張修理する場合は、訪問料と技術料で各10,800円、合計21,600円がイニシャルで発生するとのことだった。

それでも本体を買い替えるよりは安いので概算見積もり依頼したところ、翌日担当の方から電話があり、おそらく給紙・分離ローラーの摩耗なので、部品交換は500円くらいで済むとの回答だった。人件費に比べて格安のパーツ代に驚いたが、まあそれならということで修理依頼したら、当日午後には来てもらえた。

ローラー2つ交換して解決

マニュアルにない隠しコマンド的なボタン操作があるようで、デバッグ用の英語画面表示にしてローラーの位置を交換用のポジションにセット。プリンターをひっくり返して留め具を外してローラーを摘出。用紙カセットから紙を取り出すため大きめの給紙ローラー(税抜165円)と、そこから1枚だけ選んで他を分離する小型の分離ローラー(税抜380円)、2個セットで交換となった。事前に聞いていた訪問料金・技術料金と合わせて合計22,188円、後ほど郵送による請求、銀行振り込みでのお支払いという流れで問題は解決した。

左:給紙ローラー 右:分離ローラー

取り外したローラーを見させてもらうと、確かに紙粉が貼りついたり摩耗してつるつるになっている。新品と比べさせてもらったが、紙に対するグリップ力が全然違う。明らかに消耗品的なパーツなので、オプション販売していてもよさそうなものだが、本体をひっくり返して留め具を外す作業がやや複雑なので、一般向けには提供されていないらしい。

左:摩耗したローラー 中央:新品ローラー 右:留め具

複合機の耐用年数は意外と短い

SateraMF8350Cdnの耐用年数はメーカー側としては5年の設定らしい。あるいは印刷枚数○万枚に達するまでの早い方、という決まりらしいが、カタログやマニュアルに記載は見つからなかった。基本操作ガイドには「本製品の補修用性能部品およびトナーカートリッジの最低保有期間は、本製品製造打ち切り後7年間です」とは書いてある。

修理に来たエンジニアの方がいろいろ教えてくれたのだが、基盤の交換だと4万くらいかかることもあるらしい。そうすると訪問・技術料と合わせて6万は超えるので、最新の後継機に買い替えるのと変わらないらしい。ただ後継機も型番やデザインが変わっているくらいで、ほとんど機能的な差はないらしい。MF726CdwがSateraA4シリーズのフルスペック機だが、次に買うときはFAXなしのMF722Cdwでよい気がする。

今の複合機は7年もノーメンテで長持ちしてくれたので、無用な粗大ごみも出したくないし、交換可能なパーツはメンテして使い続けたい気もする。だが、メーカーも古い製品の交換パーツを維持するのはコストがかかり、新製品を買ってもらった方が儲かるという理屈もわかる。需給のバランスで、自然と保守料が上がり、新品価格が下がることになったのだろう。

キヤノンの同機種で同じ紙詰まり現象に悩む人がいたら、ローラーの摩耗を疑ってみるとよさそうだ。使用年数と症状を伝えたら修理担当の方はすぐにピンと来たようで、概算見積もりの予想も当たっていた。聞けばわりとよくある症状とのことなので、トータル2万強の交換費用が許容範囲なら、電話して直してもらうのが早い。