湯河原駅から城山登山。しとどの窟~椿ライン~七尾峠を経て熱海へ

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昨日の梅林~幕山ハイキングに続いて、湯河原観光のついでに城山にも登ってみた。山頂から椿ライン方面に下って「しとどの窟(いわや)」という史跡も見学。そのまま七尾峠を越えて熱海まで歩いてみた

ヤマレコ、熱海の城山

城願寺~城山ハイキングコース

海岸のファミレスで朝食を取り、湯河原駅まで戻って城山ハイキングコースに合流。

城山ハイキングコース

JRの高架下から城山の山頂まで3.6kmある。途中に城願寺という古いお寺があり、境内のビャクシンは樹齢約800年。神奈川県の名木100選にも選ばれている。

城願寺のビャクシン

城願寺の先は、急勾配にも関わらず民家が立ち並ぶ住宅地になっている。途中で分岐があり、傾斜のゆるい回り道も選べる。「近道」と書かれていた最短コースを進んだら、かなりの急坂だった。

城山に向かう途中に、いたるところに源頼朝関連の史跡がある。ただしいずれも道路から外れて藪の中を進まなければ到達できない。

かぶと石

道路は徐々に落石が増え、さびれた林道に変わっていく。舗装されているので、石に気をつければ自転車で上ることも可能だ。

城山に続く林道

山頂まで残り900mの分岐点から未舗装の登山道に入る。途中には遠足の休憩場所によさそうな芝生の広場や東屋がある。

標高562メートルの城山山頂には、土肥城址の石碑が立っている。この地を治めた土肥実平は平安~鎌倉時代の武将。山頂付近の人工的な凹凸に、山城の面影が見られる。

土肥城址の石碑
山頂からの眺望は、近くの幕山と似たような感じ。今日は天気がよく、真鶴半島までしっかり見渡せた。

バス停~しとどの窟

余力があったので、そのまま駅とは反対側に下山して椿ラインの方に向かってみた。マイナーなルートかと思ったが、途中から石畳が敷いて整備されている。

城山から「しとどの窟」へ向かう山道

歩きやすい道をのんびり下って行くと、バス停「しとどのいわや」にたどり着いた。椿ラインをここまでバスが上ってくるようだ。しかし運行は1日3便と少ないので、下調べしてタイミングを合わせないと利用するのは難しい。

しとどのいわやバス停

以前、箱根ツーリングのついでにロードバイクで上った椿ライン。中腹で見えた休憩所らしきものが、「しとどの窟」に向かう分岐点だった。バス停から史跡までの距離は、案内板によると徒歩20分。トンネルを抜けた先は山の北側で、まだ雪が残っていた。

しとどの窟に下りる道

石灯籠が並ぶ急坂をかなり下る。ここまで自転車で来たとしても、ビンディングシューズでこの坂を歩くのはかなり厳しい。

いったん下って階段を上ると窟(いわや)が見えてくる。自然にできた洞窟状の地形で、「源頼朝が隠れて追っ手から逃れた」という逸話もそれらしく聞こえる。

しとどの窟

窟の中には、いつの時代のものかわからない石塔や地蔵が多くまつられている。薄暗い北斜面ということもあって、まるで霊場のような物々しい雰囲気だ。

椿ラインを歩いて下る

先ほどのバス停に戻ったが、当分バスが来る気配はない。城山に戻って湯河原駅に向かうことも考えたが、ためしに椿ラインを歩いてみることにした。

湯河原から箱根の芦ノ湖方面に通じる椿ラインは車の交通量が少ない。その分、自転車やランニングの練習には適しているようで、走って上ってくるランナーとすれ違った。

椿ライン

「しとどの窟」バス停から奥湯河原の交差点までは6.6km。たいした勾配はないが、歩くとさすがに1時間はかかった。そのまま温泉街の中心部「独歩の湯」付近まで歩き、コンビニで一休み。地図を見ながらふと思いついて、熱海まで歩いてみることにした。

七尾峠を越え熱海へ

湯河原~熱海間を自転車で移動するには、海沿いの国道135号がメジャーだが交通量も多い。Googleマップを見ると、山沿いにもう一本道が通っていることがわかる。

コンビニ前の橋を渡って熱海側に進むと、途中で「勾配14%、ここから1km間」という標識が目に入った。

勾配14%、ここから1km間

山がちな熱海エリアではめずらしくない坂だが、本当に1kmくらい続いていた。途中に住宅地や学校があり、車もよく通る。

湯河原の眺め

急坂を上り切ると、およそ暮らすに不便そうな山奥に、市営団地や新興住宅地が建てられている。かつてのリゾート、熱海~湯河原は土地が高かったので、こんな僻地まで開発して別荘をつくったのだろう。標高はそこそこあり、湯河原の市街地を見下ろすことができる。

途中にひっそりあった案内板を見ると、この道は「七尾峠」というらしい。ツーリング中、湯河原~熱海間の迂回ルートとして使えるが、そこそこ本格的なヒルクライムになる。

七尾峠

峠を越えて熱海側に下ると、また住宅が増えてくる。崖のような地形にリゾートマンションが立ち並ぶ風景は熱海ならでは。車があったとしても、坂を上り下りして暮らすのは大変そうだ。

熱海の急坂

伊豆山神社から長い階段を下りて、海沿いの「走り湯」という名所を見に行ってみた。その後、市街地にある福島屋旅館の日帰り湯で汗を流してJRで帰宅。

Fitbitの活動計を見ると、湯河原から熱海まで渡り歩いて合計53km、6万歩も歩いていた。

Fitbit

城山~しとどの窟ルートは序盤の坂がきついが、観光的な見どころが多い。温泉ついでのハイキングコースとして、梅林~幕山と同じくおすすめできる。

七尾峠は特筆すべき点がないが、激坂好きの自転車乗りなら一度訪れてみる価値はある。このエリアは山間に無理やり別荘やホテルが建てられているので、いたるところで勾配20%程度のプチ激坂を目撃することができるだろう。