名古屋から岐阜の樽見まで、国道22号~157号をロードバイクで走る

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東京から名古屋まで新幹線輪行して、そこから岐阜の樽見まで自転車で自走してみた。

主に国道2号と157号を経由したが、前者は高速道路並みの片側3車線で危険が多い。後者は山の中で、鹿や猪に襲われるおそれがある。

どちらも自転車で走れないことはないが、他のロードバイクとはほとんどすれ違わなかった。地元ではあまり推奨されない練習コースなのかもしれない。

名古屋Strava

名古屋Strava

名古屋城の天守閣

とりあえず観光も兼ねて、名古屋駅から名古屋城まで走ってみた。普通に歩いてもたどり着けるくらい近い。本丸に入るには入場料が必要で、自転車は持ち込み禁止なようだ。

北側に回り込むと、堀の向こうから天守閣を間近に見られるスポットがあった。天守閣に一番近い堀の角より、少し道路側に戻った方が障害物がなく、きれいな写真を撮れる。

名古屋城天守閣とロードバイク

国道22号はまるで高速道路

名古屋から岐阜まで一直線に伸びている国道22号を走ってみた。途中までは、名古屋高速16号一宮線の高架下を走行するかたちになる。

国道22号は別名「名岐バイパス」と呼ばれ、片側だけで3車線もある。中にはほとんど高速道路のような区間もあるが、自転車進入禁止とはなっていなかった。途中でパトカーと並走したが、特に注意されることもなかった。

名古屋中心部から庄内川を渡ってしばらく進むと、清洲東のインターチェンジを通過する。左から車が合流してくるので、このジャンクションに自転車で突っ込むのは勇気がいる。

その後も道は快適だが路肩は狭い。後ろを走る車からクラクションを鳴らされたりもしたので、やはり名古屋の交通網は「車が優先」という印象だ。あいにく北からの向かい風が強く時速30キロも出なかったので、後続車に迷惑をかけたと思う。

一宮では側道を走るのが無難

一宮市に入ったところで、ようやく高速道路のような区間が終わった。本線とは別にガードレールで仕切られた側道が出てきたので、そちらを走るようにした。交差点で本線は陸橋になるが、安全のため側道から横断歩道を渡った。

国道22号の一宮付近

まわりの風景は特に代わり映えがしない幹線道路という感じで、観光的な見どころはない。木曽川を越えて岐阜県に入ると、ようやくのどかな景色になってきた。

木曽川

川を渡り切ったところで側道に入ると、土手で前方をふさがれてしまった。加納城跡のあたりの住宅街をうろうろしながら、岐阜駅のロータリーに到着。

モレラ岐阜の「なごや食堂」

岐阜駅の北口からは、国道157号~県道53号を経由して長良川を渡った。

長良川

国道157号が樽見鉄道と並走するところに、モレラ岐阜という巨大なショッピングモールがある。2階のフードガーデンは夜9時まで営業しているので、まわりの道の駅が閉まる時間でも補給に使える。

モレラ岐阜

サイクリストにおすすめなのは、炭水化物を効率よく摂取できる「なごや食堂」のオムライスとナポリタン。後者は名古屋方式で、麺の下に玉子が敷かれた状態で出てくる。

なごや食堂のでか盛オムライス

千円以下で1kg超のボリュームがあるデカ盛りオムライスも名物。補給食としては重すぎるが、ワークアウト後の栄養補給にはコスパがいい。

国道157号にある道の駅

モレラの近くに「富有柿の里いとぬき」と「織部の里もとす」、温見峠の前には「うすずみさくらの里・ねお」という3つの道の駅がある。

道の駅「うすずみさくらの里・ねお」

後日訪れると、名物の富有柿が安く大量に売られていた。柿をまるかじりしてもいいし、干し柿なら手軽に食べられて栄養価の高い補給食になる。

道の駅の干し柿

最後の道の駅「ねお」には温泉やレストランも充実。1,000円で一人前の猪鍋をいただくこともできる。このあたりは野生動物が多いため、ジビエ料理も盛んらしい。

道の駅の猪鍋

すぐに食べられるものとしては、売店で五目御飯やコロッケの惣菜類が売られている。名物の「とち餅」は焼かないと食べられないが、「とちの実煎餅」ならそのままおやつにできる。

鹿との遭遇

本巣の中心部から樽見にかけては補給ポイントが多く、道もきれいで走りやすい道路だ。ただし市街地から「織部の里もとす」を過ぎると街灯がなくなり、急に寂しい山道になる。

樽見までの間にトンネルが3本あるが、いずれも歩道を通ることができる。特に本巣側の最初のトンネルは長さ1,483mもあるので、安全のため歩道に避けた方がいいと思う。

本巣トンネル

方向的には山に向かっているので、じわじわと坂を上るかたちになる。ただし勾配はゆるく急カーブもなく、路面もフラットでエアロバーを握って巡航できるほど。信号も少なく車もほとんど通らないので、ロードバイクで走るのには向いている。

こちらは後日撮影した国道の写真。山の中に驚くほどきれいな道が通っている。

国道157号

2番目のトンネルを出たところで、道路に鹿がいた。最初はものめずらしかったが、このあたりの鹿は多すぎて害獣扱い。急に飛び出してきて車に当たれば災難といわれる。

国道157号の鹿

自転車もスピードを出しやすい道路だが、鹿との衝突事故には要注意だ。道路上にも、いたるところに警告の看板が出ている。一頭だけでなく、群れになって現れることもある。

動物注意

今日のルートを振り返ってみると、名古屋~岐阜の国道22号は車が多く危ないので、ロードバイク初心者にはおすすめしない。逆に車と同じくらいの速度で走れる脚力の持ち主なら、ノンストップで本線を走り抜けられるだろう。

岐阜から国道157号に入ると快適なサイクリングを楽しめるが、野生動物という思わぬ障害がある。街灯も少ないので、夜間の走行は避けた方がいいと思う。