塩釜~松島グルメ旅。仲卸市場のマイ海鮮丼と、さかな市場の牡蠣

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仙台の郷土料理といえば、まず思い浮かぶのは牛タン料理だろう。ほかにも笹かまとかずんだ餅もあるが、お土産やおやつという感じで、わざわざランチに食べに行く料理ではない。

もし車があるなら、少し離れた海の方に向かって塩釜や松島で海鮮料理を楽しむのもおすすめだ。それぞれ地元の飲食店以外に仲卸市場、さかな市場という観光施設があり、新鮮な刺身や牡蠣を心行くまで楽しめる。

塩釜の仲卸市場は一般人も入れる

仙台から塩釜まで、車で国道45号の下道を行くと30分程度。港の付近は少し混雑するが、幅の広い産業道路なので快適にドライブできる。漁港をぐるっと回った北側の半島部分に、塩釜水産物仲卸市場という施設がある。

一見、普通の人は入れない魚市場のように見えるが、仲卸市場は一般人も見学・購入可能だ。広い敷地に無料の駐車場も完備されている。

天井の高い工場のような建物に、各店舗が看板を出して屋台のように並んでいる。築地の場内市場とそっくりな感じだが、塩釜の方はプロの人より地元の買物客や観光客の方が多い。朝3時からオープンしているので、プロの人はきっと早朝に買い付けを終えるのだろう。

マグロの水揚げ量は全国有数

店先には巨大なまな板と包丁が並んでいて、あちこちでマグロの解体ショーを楽しめる。切り落としたばかりの刺身がパックになって、500円くらいで売られている。国産・天然のマグロとしては、スーパーで買うより半額くらいの相場だ。

塩釜はマグロの水揚げ量が多くて有名らしく、たいていの店先に切り身が並んでいる。中には業務用と思われる、キログラム単位のブロックも売られている。

ほかにもサーモンや各種の白身魚に金目鯛、タコや貝類も豊富だが、なぜか牡蠣はあまり置いていなかった。養殖ものなので、漁港でなく隣の松島に集約されているのだろうか。

マイ海鮮丼のつくり方

市場の奥の方にちょっとした食事コーナーがあり、買い付けた品物をここでいただくことができる。ごはんだけ好きなサイズで丼ぶりに盛ってもらい、刺身を乗せてオリジナルの海鮮丼をあつらえるのが名物だ。

プラス50円でご飯を酢飯にできるサービスもある。さらに200円で追加できる「マグロのあら汁」もぜひ注文したい。2個くらい入っている大きなマグのつみれが絶品だ。おかずは少ないが、アルコール類も提供されている。

そっけないテーブルと椅子で、食卓に醤油は完備されている。レジでもらったワサビを溶かして、買ったばかりの刺身を乗せた大盛りご飯にかければ、スペシャル海鮮丼が完成する。

今回はマグロの切り身と、値段の安かったホッキ貝を組み合わせたので、よくわからない2色の親子丼みたいになった。海鮮丼をつくるなら、食材は何種類か仕入れて数人とシェアするのが効率的だ。1人前のトータル金額はせいぜい500円くらいなので、刺身のボリュームからすると磯丸水産なんかで食べるよりずっと安い。

曜日限定だが、市場の外で魚や貝を焼いてくれるバーベキューコーナーもあるようだ。鮮魚だけなく乾物や缶詰を取り揃えている区画もあるので、お土産も調達できる。建物が広すぎて、刺身の値段をチェックしながら歩くだけも30分くらいかかる。同じマグロでも、お店によって数百円違ったりするので、掘り出し物を探しながら歩くのも楽しい。

塩釜~松島間の牡蠣小屋

塩釜で海鮮丼を堪能したら、国道45号を北上して松島へ。車で10分くらいの距離なので、ランチを分散して楽しむこともできる。

道すがら、牡蠣食べ放題の小屋みたいな建物がいくつかあり、中心部で食べるより値段は安そうだ。五大堂の入口にある屋台だと牡蠣やホタテが500円くらいするが、少し歩けばもう少しリーズナブルに楽しめる。

牡蠣の食べ放題は2,000円くらいから提供されている。牡蠣10個以上食べられる自信があるなら、食べ放題を選んだ方がお得だ。先に塩釜で丼ぶりを食べてきたので、今日は大人しく普通の牡蠣料理を頼んでみた。

松島さかな市場で焼き牡蠣

松島で牡蠣を食べさせてくれるお店はたくさんあるが、観光客におすすめは松島さかな市場だ。といっても魚市場のような業務用でなく、道の駅的な観光施設になっている。中は干物や乾物のお土産中心で、刺身はそれほど扱っていない。

敷地内にそっけないビニールハウスの牡蠣小屋が併設されており、ここで各種の魚介類をいただける。殻付き牡蠣、加熱調理用のバルク品なら12個で1,000円。店頭で焼いてもらうと3個500円というのが相場だ。とりあえず牡蠣は6個として、イカのぽっぽ焼きも添えてみた。

松島の牡蠣は広島産に比べるとサイズは小型。それでもファミレスの定食に出てくるような極小牡蠣より2倍くらい大きく、味も信じられないくらい濃厚。殻に残った汁は一滴も残さず飲み干したい。

塩釜から松島まで食べ歩きしたのでさすがにお腹が膨れた。腹ごなしに瑞巌寺や五大堂を散歩して、ついでにフェリーにも乗ってみた。塩釜のマグロも捨てがたいが、次回はぜひ松島で牡蠣の食べ放題に挑戦してみたい。