松江は「住みやすさ」日本一。宍道湖の遊歩道や観光名所を紹介

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島根の松江に出張している間に、宍道湖(しんじこ)の東岸を走ってみた。湖越しに夕日や夜景を見ながら走れる、絶景のランニングコースだった。

数日滞在したついでに、一畑電車で出雲大社も訪問。松江は風光明媚な湖だけでなく、温泉や文化財が充実した住みやすい街だとわかった。湖畔の遊歩道や観光名所を紹介したい。

宍道湖東岸コースは往復10km

河口にある「しんじ湖温泉」の西端から、宍道湖大橋、島根県立美術館を経て南側の「しんじ湖ボウル」のあたりまで遊歩道が整備されている。片道5km、往復10kmというきりのよい距離でわかりやすい。手すりがなく、湖面の近くまで下りられるポイントもある。

宍道湖の遊歩道

隣接する国道9号は山陰自動車道につながり交通量が多いが、そこまで排気ガスの臭いは気にならない。日本海から境水道~中海経由で海水が入り込んでいるため、ほのかに磯の香りも漂う。

シジミ漁の光景

宍道湖はシジミ漁で有名だ。朝早くから船が出発して、映画『縁(えにし)』に出てくる漁の風景を見られる。

船から長い竿と網カゴで湖底をすくったり、湖に下りて作業している漁師もいる。宍道湖は最深部が5mくらいなので、岸に近い部分は底も浅いのだろう。

宍道湖のシジミ漁

最近は塩分濃度の変化などでシジミが激減してしまい、漁獲規制を行っているそうだ。タクシーの運転手から聞いた話によると、シジミの密漁は罰金10万円とのこと。

宍道湖の夕日と夜景

湖畔から嫁ケ島という小島をバックに日没を撮影できる場所は、「宍道湖夕日スポット」として整備されている。晴れていればたいてい見事な夕日を見られるので、三脚の上でカメラを構えている人を多く見かけた。

宍道湖に沈む夕日

日が沈んだ後も、遠くの夜景が湖面に反射して見ごたえがある。湖畔の遊歩道をランニングするなら、夕暮れ時がおすすめだ。

松江市は「住みやすさ」N0.1

松江市は2015年の経産省調査で「住みやすさ」全国1位にも選ばれている。治安の良さや地震発生率、待機児童率やバス停までの距離など、さまざまな指標から算出された結果らしい。

確かに松江に住んで、景色のよい宍道湖で毎日ジョギングできたら幸せだと思う。中心街から歩ける距離に温泉街があり、無料の足湯スポットも充実している。

観光的にも、昨年国宝指定された松江城天守をはじめ、小泉八雲旧居のある武家屋敷、堀めぐりの遊覧船などを楽しめる。生活に便利な施設と歴史的な街並みが、ほどよくミックスされている感じだ。

松江城

こちらは松江の名店、八雲庵でいただいた割子そば。日本三大そばのひとつに数えられる出雲そばで、濃い目のツユを直接かけて食べる方式だった。各段に異なる具材が乗っていてバリエーションも楽しめる。

出雲そば

出雲そば以外にも、大山地鶏、のどぐろをはじめとする海産物が豊富で、松江はグルメも充実している。

一畑電車で出雲大社へ

松江しんじ湖温泉駅から、映画『RAILWAYS』のロケ地として有名な一畑電車が出ている。1960年代の京王線車両に乗りながら、ガイドさんの解説付きで出雲大社まで行ける。

一畑電車

出雲大社前駅には、「デハニ50型」という日本最古級の電車が展示されていた。1920年代製造の木造車両。手動扉に板張りの内装で、もはや懐かしいというより異国情緒すら覚える。

デハニ50型の車内

松江経由で出雲大社を参拝するなら、ぜひ一畑電車を利用してみたい。平地なのにスイッチバックする変わった駅もあり、ソファー型シートが回転する様子を毎回楽しめる。