サルヴァトーレクオモ、ブラックアンガス牛のステーキ感想

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サルヴァトーレの立川立飛ららぽーと内店舗で、豪華なアンガス牛のステーキをいただいた。

数年ぶりに訪れたレストランで、いつもより豪華な優待2,000円コース。メインのグリル以外に、野菜中心のヘルシーなブッフェメニューも食べられた。

聖蹟桜ヶ丘店は閉店

2019年11月末、サルヴァトーレクオモの聖蹟桜ヶ丘店が惜しくも閉店してしまった。ランチビュッフェの値上げやステーキメニューの追加など、閉店前にいろいろテコ入れは試していたようだ。

昨年の台風19号被害で浸水はなかったエリアだが、河原は荒廃して殺伐とした風景に変わってしまった。

台風19号通過後の多摩川河川敷

川向うに見えるのが聖蹟桜ヶ丘

なんとなく街のイメージが二子玉川や武蔵小杉と似ているため、台風関連の風評被害があったのかもしれない。

かつての高級住宅街はシニアの街

聖蹟桜ヶ丘(せいせきさくらがおか)といえば、高度成長期に京王電鉄の主導で宅地開発が進められたニュータウン。広い庭付きの一戸建て住宅が立ち並び、多摩地区の高級住宅街というイメージだった。

多摩丘陵を切り開いて造成したため、地形の起伏は激しい。当時の住民が高齢化して、空き家も増えていると聞く。

シニア相手に「食べ放題」が売りのサルヴァトーレは厳しかったのかもしれない。平日サラリーマンなら都心に出ているだろうし、普段お店で見かける人は主婦が中心。あるいはリタイア間もない前期高齢者の夫婦という感じだった。

たまにブッフェ狙いか、大食いの若者や中年おひとりさまも混ざってくる。時間帯や面子によっては焼き立てピザの取り合いになるくらい。しかしランチのピークタイムでも行列ができたり待たされたりすることは、今まで一度もなかった。

結果的に西多摩地区でワイズテーブルコーポレーションの株主優待を使えるのは、クオモの立川店だけになってしまった。あるいは神奈川県寄りの町田まで繰り出すしかない。

いろいろお世話になった聖蹟桜ヶ丘店。閉店の理由は不明だが、貴重な優待ランチスポットがなくなってしまったのは残念だ。

立川立飛店の独特なメニュー構成

代りに訪れたのは、ららぽーと立川立飛のモール内にあるサルヴァトーレ。

場所は立川といいつつも、JR立川駅からモノレールで2駅先にある立飛(たちひ)駅が最寄りとなる。その間、徒歩2キロなので、がんばれば歩けないこともない。

立川駅から北のモノレール高架下は広い遊歩道になっており、途中でイケアに寄ることもできる。帰りも歩けば腹ごなしのいい運動になる。

ただし立川立飛店はモール内にあるためか、都心の系列店より値段が高いのがネックだ。

平日でもマリナーラピザや各種スパゲッティで1,460円が最安価格。これにサラダバーがデフォルトで付いてくる仕組みになる。

サルヴァトーレ立川立飛店のメニュー

基本的にブッフェだが、ピザかパスタが一品ノルマとして付いてくるハイブリッドな構成。そう考えると値付けは妥当だが、ブッフェに集中するなら主食が邪魔になる。

サラダバーを思う存分食べられず欲求不満になりがちなので、これまで同店を利用する機会は少なかった。

アンガス牛のステーキ150g~

新型肺炎の影響か「ららぽーと」への来客はまばらで、平日だとしても施設内に人が少ない。

駅から歩いたら思いのほか時間がかかってしまい、遅いランチタイムは貸し切り状態になった。

サルヴァトーレクオモ立川立飛の店内

今回狙ってみたのはピザでもパスタでもなく肉料理。立川立飛店のランチでは、ブラックアンガスの肩ロースまたは「とも三角」という2種類のステーキが提供されている。

サルヴァトーレ立川立飛店のランチメニュー

お肉の安い方、肩ロースを150グラムで頼めば1,880円。消費税を含めれば、ちょうど優待券2枚分使い切れる金額だ。

ライスも付いてくるがピザに比べれば負担は軽い。空いた胃袋にブッフェのサラダを詰め込める。

高級ピザやスパゲッティを頼めば、同じく2,000円程度のコース料理はアレンジできる。しかし「4種のチーズのピッツア」程度なら他店のブッフェにも出てくるメニュー。基本のマルゲリータよりプレミアムを乗せるのはもったいない気もする。

ケークサレはデザートでない

ステーキの焼き上がりを待つ間にサラダブッフェのメニューをチェック。数年前に訪れたときは、ミートボールやゼッポレなど惣菜が充実していた記憶がある。

しかし店内のレイアウトが変わって、独立式のテーブルに置かれた食材は生野菜が中心。唯一「ケークサレ」という見慣れない薄切りパンがある程度だった。

サルヴァトーレ立川立飛店のケークサレ

見た目はパウンドケーキのように甘そうなケークサレ。実は「塩味の効いた食事ケーキ」というフランス料理だった。キッシュみたいな感じで、デザートかと思って口に入れると期待を裏切られる。

サルヴァトーレのケークサレはベーコンを練り込んでいるせいか、さらに塩味が強く感じられた。これと生野菜を交互に食べればドレッシングはいらないくらいだ。

味噌味のバーニャカウダ

わりとおいしかったのが特製「豆乳みそソース」をディップして食べるバーニャカウダ。

サルヴァトーレ立川立飛店のサラダバー

そこまで味噌風味というわけでもなく和洋折衷、不思議な味のソースだった。

この時期スーパーでパプリカやキュウリを買うことは少ないので、他のサラダより優先して野菜スティックをいただいた。

さつまいも+チーズ+メープル

写真を撮り忘れたが、この日いちばんヒットしたのは「さつまいもとクリームチーズのメープル和え」。イタリアン大学芋という感じの惣菜で、チーズの塩気とメープルの甘さが何とも言えない美味な組み合わせだった。

ステーキが届くまで、ほとんどこればかり。焼き芋一本分くらいリピートした気がする。

もちもちゼッポレに続く、サルヴァトーレの絶品おかずを発見した気分だ。他店のブッフェで見かけたら、ぜひ優先的にお皿によそいたい。

熟成ブラックアンガスの実力

そして木製トレーに乗せられてやって来たアンガス牛のステーキ。鉄板と違って油が飛び跳ねず、静かにお肉を食べられるのがありがたい。

ブラックアンガス牛のステーキ

和牛や国産牛とは名乗っていないので、アンガス牛はアメリカかオーストラリア産だろう。赤身が中心なのにナイフを通すと予想以上に柔らかい。

今回は安い方の「肩ロース」を選んだが、「ともさんかく」の希少部位ならさらに霜降りでソフトになるはず。

都心の高級ステーキ店で出てきてもおかしくないグレードの牛肉。それに比べるとサルヴァトーレの郊外店では相場の半額くらいでないだろうか。単価は高いがコスパも見合っている気がした。

メニューの上では「熟成」とうたわれていないが、この柔らかさは明らかに冷蔵貯蔵されたものだ。

熟成アンガス牛のグリル

強めに塩が振られているので、そのまま食べても十分いける。付属のソースを付けると酸味が強まる。

肉を食べると元気が出る

ファミレスで出てくる調味液に浸した謎肉ではなく、正真正銘のアンガスビーフ。吉野家の牛丼とは違う、久々にぶ厚い牛肉を食べて活力がみなぎってきた。

その後しばらく多幸感に包まれ、肉の力はあなどれないと実感した。霜降りでなくても構わないが、たまに高いステーキを食べるとそれだけで幸せになれる。

付け合わせの細いフライドポテトも揚げたてサクサクで箸がすすむ。残念ながらブッフェにデザートはなかったが、さつまいものメープル和えがドルチェ代わりともいえる。

サルヴァトーレクオモのステーキコースに大満足。

新宿あたりのブッフェ店で一気に2千円使うのは逆に難しい。期限の迫った優待券を消化するには、もってこいの使い方だと思った。