クックパッドと楽天レシピで茹でもやしがフィーバー

記事内に広告が含まれています。

楽天レシピでマネタイズし、クックパッドでプロ料理人になる野望の第一歩として、自慢の味噌汁にうどんを入れた「味噌煮込みうどん」を初投稿してみた。さらにおかずのバリエーションとして、もやしを茹でただけの料理もアップしたら、こちらも審査通過して公開された。ミニマリスト料理人を目指すことになった経緯は以下に。

自信作の味噌煮込みうどんでクックパッドデビュー

最初の投稿メニューとして、味噌汁だけではインパクトに欠けるかと思ったので、麺を入れて「味噌煮込みうどん」としてみた。実際には味噌で煮込まず最後に溶かすだけなので、「味噌味のうどん」とか「味噌汁の具はうどん」という方が正確だが、まあよしとしよう。

さらに、魅力的なキャッチコピーとして、肉にフォーカスしてみた。武蔵野うどんとは何の関係もないが、肉汁たっぷりの味噌煮込みうどん。奮発して牛・豚・鶏の3種類入れたら、自分でも驚くほど味に深みが出た。100g200円以上する牛肉は初めて買ったが、こんなにうまいとは知らなかった。

初回なので、材料から、1つ1つの具材を鍋に入れる過程まで、丁寧に写真撮影してみた。見せどころの茹でシーンは動画も撮ってみたが、今のところクックパッドも楽天レシピも料理動画を投稿する機能が見当たらない。さて、調理の詳細と出来栄えは、各サイトのレシピをご覧いただくとしよう。(楽天レシピの生成するリンクはバナーがうざいので適当に端折った)

楽天レシピの投稿画面はクックパッドのもろパクリ

先にクックパッドに投稿して、楽天レシピに内容をコピーしたのだが、楽天レシピの投稿画面がすさまじくクックパッドに似ていて驚いた。

ちょっと真似したというレベルでなく、研究に研究を重ねて既存サービスをコピーしたというか、恐ろしいほどの執念と開き直りを感じる。ここまで来ると、開発したデザイナー・プログラマーのモラルを疑うより、プライドを捨てて模倣に徹したプロ意識と職人魂に称賛を送りたい。

唯一の違いは「このレシピの生い立ち」と「コツ・ポイント」のレイアウトが逆というだけ。また、材料の入力時にクックパッドでは肉の種類とかがプルダウンで表示されて便利だが、楽天レシピでは出なかった。さらに、楽天レシピでは料理にかかる時間と費用の入力が必須項目になっている。メイン画像を「楽々写真補正でおいしく見せる」という機能もあり、若干トーンカーブを上げて見た目を良くできる。

楽天レシピはヘッダー画像に「人気ランキング検索が無料」とうたって、クックパッドとの優位性をアピールしている。ついでに「レシピ投稿でウハウハお金儲け」とか書いてもよさそうだ。

楽天レシピがうまくいかない理由?

2010年のサービス開始以来、「報酬制度を持つ楽天レシピが急成長して、クックパッドをすぐに追い抜くのでは」とささやかれたが、現状では投稿レシピ数やGoogle検索でもクックパッドに遠く及んでいない。「無報酬のサービスの方がかえってユーザを集める」というおもしろい現象で、これについては「お金より自己実現」とか、マズローの欲求階層説を持ち出して解説している記事もあり、説得力がある。

個人的に両サービスを使ってみた感想としては、単に先発優位性と、インセンティブの重みづけの問題だと思う。もし楽天レシピが1投稿1万ポイントとかに奮発したら、あっさりクックパッドを抜くだろう。現状では同じメニューを投稿しても、クックパッドの方が閲覧数・反響とも段違いなので、そちらをメインにした方が張り合いがある。

また、レシピ投稿サイトのターゲットユーザが、「ネットリテラシーが高く、時間に余裕のある主婦層」と仮定すると、たかだか50ポイント程度の報酬で楽天に肩入れする気になれないのかもしれない。料理の見栄えにこだわる知的高感度主婦としては、安っぽい広告だらけの楽天より、おしゃれなアマゾンとかの方が利用率も高そうだ。逆にターゲットが中高生とかアフィリエイターなら、1投稿1ポイントとかでも喜んで使ってくれそうに思う。

楽天レシピの審査は意外とゆるいかも

一方で、「楽天レシピは報酬目当ての雑な投稿が増えるからコンテンツの質が下がる」とも言われているが、これについては実際使ってみると、かなり厳格な投稿ガイドラインと審査があるから逆ではないかと思われた。

だが、ためしにやる気なし・手抜き感バレバレのきわどいレシピを投稿してみたところ、意外とすんなり受かって驚いた。安価なもやしを「ただ茹でて塩を振っただけ」なので、当然ガイドラインの禁止事項に抵触すると予想したのだが。

【2】投稿者本人が考案したものでないレシピ

※市販された手順そのものや、オリジナリティのない、塗る、切る、のせる、ゆでるなど一般的な内容のみに終始したものなどを含む

レシピ名=もやし、作り方=手抜き、とかだと、さすがに即却下されそうでおもしろくないので、念のためタイトルは工夫して、可能な限りがんばってつくった風にコメント類も充実させてみた。写真も塩の粒々が魅力的に見えるように接写した。

だが、どう見ても単にもやしをゆでただけだ。塩か醤油でも味付けしてあれば「料理」と認められるのだろうか。それともコメントに魂がこもっていれば採用されるのか。

投稿してから「公開待ち」から「公開」状態になるまでの時間も、なぜかもやしの方が味噌煮込みうどんより短かった。もしかすると楽天レシピの審査はGoogle AdSenseのように、写真数やテキスト文字数をジャッジする機械的な一次審査があり、あらためて人力で内容をチェックして落とす二次審査があるのかもしれない。

審査ルールはブラックボックスだが、この内容でよければ1日1投稿くらいして、もやし代程度は稼げそうなので、どこまで手抜き料理で審査を通るのか、さらに実験してみたい気もする。

クックパッドの高アクセス数と意外なモヤシ人気

こんなふざけたレシピ2品でも、クックパッドは公開3日でアクセス数が280回まで増えた。ちょっとしたブログよりよっぽど反響が大きい。

しかもモヤシについては「MYフォルダ」に入れられた上、「印刷されました」というメールが来て思わず吹き出してしまった。新着順で検索上位に表示された捨てレシピを不幸にもクリックしてしまった無料ユーザか、もやしマニアがコレクションしたのか…。紙資源の無駄なので、価値のない情報はハードコピーご遠慮願いたい。

なぜかそれなりにがんばった味噌煮込みうどんより、もやしの方がアクセス数が4倍くらい多い。「もやし」という食材のマーケットが大きいのか、それとも「安価で栄養価の高い食材として今後注目される」と踏んだ予想が当たったのかもしれない。売れないブログを書いているより、「もやし伝道師」として、様々なもやしレシピを投稿した方が生計を立てられそうな気がする。

楽天レシピの閲覧数はイマイチだが、ポイントは順調にゲット

一方、楽天レシピの方は同時投稿して3日目で閲覧数42回。

クックパッドより全然低いが、もくろみ通り「獲得予想ポイント100pt」と表示されていた。だが「予想」というのが少し気になる。やはり二次審査でもやしは落とされてしまうのかもしれないが、とりあえずレシピ投稿2件で100円(楽天通貨)。AdSenseや各種アフィリエイト収入より断然効率がよい。

料理のレパートリーは少ないが、とりあえず写真やテキストが違っていれば別レシピとして認めてもらえそうなので、暇があればいくつか両サイトに投稿して、収益・反響を観察してみたいと思う。粗食、絶食に続いて「ミニマリスト食」のブームを仕掛けられたらおもしろそうだ。