ポケモンGOの地域格差を検証、過疎地では涙ぐましい努力が…

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ポケモンGOで、都会と田舎の地域格差がとんでもないらしい。地方ではポケストップやジムが少ないだけでなく、ポケモン自体の出現率も相当低いとか…。こんなに盛り上がっているように見えるポケモンGOも、実は東京都23区内だけの話なのかもしれない。噂を検証すべく、出張ついでに各都市のポケモン状況をチェックしてきた。

名古屋駅前は渋谷に匹敵するポケスポット密集域

新幹線で名古屋駅の改札を出ると、スマホ画面の下の方を上にこする、例のモンスターボールを投げるしぐさをしているポケモンGOプレーヤーが大勢いた。駅構内の待ち合わせ場所として有名な「金の時計」前でも、多くの人がポケモンに熱中していた。

桜通口前にある「飛翔」という巨大なモニュメントがポケスポットに設定されているが、ロータリー中心にアクセスできる横断歩道がなく、どうやってもたどり着けない。

仕方なく周囲をぐるぐる回っていたら、GPSの誤差で一瞬ポケストップがアクティブになった隙に回してアイテム獲得することができた。

ちょうど昼休みの時間だったからか、駅前のポケスポットはほぼすべてルアー設置されて、どこに行ってもポケモン湧きまくりの状態だった。

近くのジムに配置されているポケモンを見ると、レベル33でCP2432という強力なカビゴンが…。こんなハイレベルなジムは東京でも見たことがない。名古屋のポケモントレーナー恐るべし。

わずか5m間隔で4個、驚異のポケスポット連続地帯

名古屋駅から少し南に歩くと、高架下のグラフィティに多数のポケスポットが結び付けられていた。公共物で目立つところにあるので、こういう絵とか落書きは登録されやすいのかもしれない。

数メートル移動するだけで4つのポケスポットにアクセスできるので、どれかにルアーモジュールを仕掛けて、湧いてくるポケモンをゲットしながら5分周期で回れば、効率的にレベルアップできそうだ。こんな恵まれた場所は都心でも見たことがない。

名古屋の鶴間公園はポケモンの聖地?

仕事の打ち合わせでもポケモンネタで盛り上がった。地元の方から「鶴間公園がポケモンですごいことになっている」と伺ったので後で調べてみたところ、7/23にミュウツーが出るという噂(デマ)が広まって、深夜に1000人以上も集まる大変な騒ぎになったらしい。

また、公園中央の池の部分が上から見るとモンスターボールの形をしていて、中日新聞が「ポケモン聖地」と認定したようだ。確かにマップで見ると、公園内にポケストップも異様に密集しているように見える。

東京都内の公園や駅前でも、先週はあちこちでポケモン集会が繰り広げられていたが、ネットに上がっている23日夜の鶴間公園の写真は比較にならないほどすさまじい。公園中をポケモンプレーヤーが埋め尽くしていて、宗教行事かマラソン大会のような異様な光景だ。

静岡駅~富士駅~富士宮駅の移動中ポケモン

名古屋での仕事を終えて、次の目的地、富士宮に電車で向かった。新幹線で静岡まで行き、在来線に乗り換える。電車で移動中は効率的にポケストップを回して、ポケモンもゲットできるという説があるが、停車する駅にポケストップやルアーが設置されていない限りは、なかなか難しいと感じた。ポケストップを画面に出しても、その間にGPSが移動して無効になってしまうことが多い。

静岡駅周辺のポケスポットは東京、名古屋ほどではないが、そこそこという感じ。

ジムに配置されている最高位のポケモンもレベル22ヤドランで、わりと強い。戦ってみたが、かなわなかった。

富士駅で身延線に乗り換えたが、ひなびた駅でもそこそこポケモンは出没する。乗り換え時間を利用して数体ゲット。

富士宮駅にあったジムが空いていたので我が精鋭ドードリオを配置してみたが、意外とすぐにやっつけられて戻って来た。駅前は移動で通過する人も多いせいか、ツワモノがしのぎを削ってジムの争奪も厳しそうだ。

富士宮市内はうわさ通りのポケモン過疎状態

富士宮市内の宿にチェックインしたが、幸運にも部屋から2つのポケストップにアクセスできて、移動せずに5分置きにアイテム&XP獲得できた。

しかしホテルの外を見回すと、さすがにポケストップの数は少ない。都心の1/20くらいの密度しかない。だが、「近くにいるポケモン」をチェックすると、意外と豊富にうろついているようだ。周辺をしばらく歩いてみると、東京とあまり変わらないザコばかりだが、ズバットやコラッタを捕獲することができた。田舎ではポケストップが少ないが、ポケモン自体はそこそこ出没するという印象。

夜になると、地域に1つしかないポケストップにルアーが設置されていた。こんな不遇の環境でも、ポケモンGOをプレイしようとがんばっている人がいるらしい。圧倒的な格差の中で、わずかなポケストップからポケモンを絞り出そうという涙ぐましい努力がうかがえた。

山の中をバス移動中にポケモンGO

翌日、神奈川県の山北町あたりを国道246号で移動中、ポケモンGOを立ち上げてみた。富士宮よりさらに山の中で、もはや見渡す限り1つもポケストップが見つからない。ポケモンも出てこない。もともと人もあまり住んでいない地域なので、仕方ないかもしれないが、さすがにここではプレイしても意味ないだろう。

しばらく進んで住宅地に入ると、ようやくポケストップがまばらに見えてきて、ときどきポケモンも出現するようになった。

ポケモン地域格差は本当だった

東京都と名古屋ではほとんど差がなかったが、地方都市から山の中まで行ってみると、聞いていた通りのすさまじい格差があるとわかった。都内でも、住宅地と「ポケモンの巣」と呼ばれる公園では、ポケストップの数からポケモン出現率まで全然違ってくる。仕事帰りか休日にがっつりポケモンGOをやり込むなら、適当に近所を歩き回るより、人が集まる駅前や公園に行って、他人が仕掛けたルアーに便乗するのが効率よさそうだ。

近所の公園ではさすがに先週よりは数が減ったとはいえ、ポケモン中毒者が大勢座り込んで長期戦を挑んでいた。リリース直後からこのペースでやり込んでいたら、今頃レベルも20を超えて、なかなか新種も集まらず、飽きてくるプレーヤーも多いと思う。

ちょうど7/31にアプリのアップデートが行われて、バグフィックスやゲームバランス調整が行われたようだ。これから地域限定ポケモンや期間限定キャンペーンなど、ユーザー利用促進の施策が次々行われてきそうな気がするので、まだしばらくはポケモンブームから目が離せない。