膝の半月板を痛めてからロッキング症状が出て手術にいたる過程

記事内に広告が含まれています。

現在治療を受けている左膝の半月板について、過去の自覚症状から手術にいたった過程を振り返ってみようと思う。

最終的に関節がロックされて手術が必要になるまでに、何度も膝に痛みは出ていた。だましだまし競技を続けてきたが、結果的に軟骨まですり減らして変形性膝関節症の誘因をつくってしまったことになる。

膝が腫れたり痛んだりするときは、素直に病院で診てもらった方がいい。お金はかかるが、MRIを撮らないとわからない疾患もある。

元からある左右の体格差

過去15年くらいのランナー生活で、トラブルが出るのはたいてい左脚だった。振り返ってみると、昔のけがの後遺症や生活習慣によって左脚にばかり負担をかけていたような気がする。

もともと運動神経が鈍くて陸上競技は苦手だったが、小中学校でサッカーをやっていたため走り回るのは慣れていた。ただ右利きで左を軸足にしていたせいか、常に体重を体の左に載せる癖がついた。片足立ちするとしたら、左側の方が安定する。

また、子供の頃に右腕・右足をそれぞれ骨折したので、治療中は体の左側ばかり使っていた。そのせいか右手・右足が左側より5mmくらい小さい。このくらい差があるとシューズ選びで苦労する。大きい方の左足にサイズを合わせて、右足はインソールなどで調整するしかない。

アンダープロネーション

骨折の後遺症で右肘の亜脱臼と可動域制限が残ってしまった影響か、腕が細い代わりに右側の僧帽筋が発達している。鏡に映してみても、明らかに体の左右で骨格や筋肉の付き方が違う。

誰でもこういう体の歪みを抱えているのだろう。やまめの学校の高木先生も、サドルを少し回転させてセットする方がしっくり来ると言っていた。

腕が伸びないと水中のストリームラインは崩れるが、まだクロールで泳げてトライアスロンができたのは幸いだった。ただしランニング中はいびつな走行フォームのせいで、左膝にばかり負荷がかかる結果になったと思う。

リハビリの先生に観察してもらったら、「不思議な歩き方をしている」と言われた。シューズのソールも、かかとの外側からすり減るアンダープロネーション気味だ。

すり減ったランニングシューズのソール

ヨガで膝を痛めた

20代で初めてヨガのレッスンを受けた際、体が固いのに張り切りすぎて左膝を痛めた。確か座った状態で片脚を伸ばしていく「サギのポーズ」の最中だった。まわりの人にも聞こえるような「ボキッ」という大きな音がしたので、おそらくそのとき半月板が切れたのだろう。

しばらく階段も上れないくらいの激痛だったので、近所の整形外科で診てもらった記憶がある。ただしレントゲン写真を見ても骨に異常はなく、特に治療を受けることもなかった。学生時代でお金もなかったので、MRIを撮るのは諦めたような気もする。

その後自然と痛みは引いたので、特に気にすることはなくなった。15歳から25歳まではほとんどスポーツをしなかったため、日常生活では支障がなかったといえる。たまに旅行で荷物を背負って長距離歩くと、膝が痛くなるくらいだった。

マラソンを始めた

その後デスクワークでお腹まわりにぜい肉がついてきたこともあり、ダイエットのためにジョギングを始めた。ちょうど2007年に東京マラソンが始まる前後で、全国的にランニングブームが広まり始めた時期でもあった。

ランニングは初心者だが、何か目標があった方がいいと思って無謀にもフルマラソンにエントリーした。ろくに知識もお金もなかったので、ABC-MARTで売っているような安いスニーカーで練習していた。マラソンは5時間かかって完走できたが、案の定それからしばらく膝が痛くなった。

若気の至りか元々の性格のせいか、常に無理して体を壊す傾向がある。これまでに骨折は3回、副鼻腔炎の治療も含めると手術は合計7回も受けた。子供の頃から親には心配ばかりかけたと思う。

常に脚に故障を抱えていた

その後しばらくマラソンは休んでいたが、代わりにロードバイクを買って距離の短いトライアスロンをやるようになった。マイペースで続けられる持久系競技が性に合っていたのだと思う。

5年ほど経ってランニングの距離も伸びてきたので、久々に2回目のフルマラソンに挑戦。終盤で膝は痛くなったが、なぜかタイムは2時間も縮まって3時間9分で完走できた。トライアスロンで基礎体力を養ったうえ、ちゃんとしたランニングシューズを履くようにしたおかげかもしれない。

ジョギング初心者でも、シューズにだけはお金をかけることをおすすめしたい。それ以外のウェアはユニクロでも何でもいい。同じスニーカーでもランニング専用とファッション用では、素人にはわからない構造上の違いがあるように思われる。

「あと少しでサブスリーに手が届く」という妙な自信がついて、再びランニングにのめり込むようになった。しかし相変わらず走行フォームが悪くて練習も自己流だったせいか、常に足回りのトラブルに悩まされていた。

足のテーピング

流行のベアフットシューズを取り入れてはシンスプリントになり、富士五湖の100kmマラソンに挑戦しては股関節や腰まで痛くなった。捻挫や腸脛靭帯炎も経験して、親指の爪は黒ずみ、何度か剥がれた。

膝は左右交互に痛める

左膝にとどめを刺すことになったのは、皮肉にも右膝の大けが(Unhappy Triad)だった。松葉杖を使って暮らしているうち、布団から起き上がろうとしたら左膝に激痛が走った。

その後しばらくして、膝にちぎれた半月板が挟まるロッキング症状が現れた。着替えや入浴の際、一定角度まで膝を曲げるとロックされて動かなる。その後ゆっくり伸ばせば、痛みとともに内部で何かがヌルッと外れて元に戻る。

膝を曲げすぎないように気をつけていても、3日に1回くらいはうっかりロックしてしまう。さすがに日常生活がつらいので、右膝の靭帯再建より先に左膝の半月板を手術してもらうことになった。

いったん膝をけがすると、どうしても反対側の脚に負担が集中してしまう。今は左右交互に症状が悪化して手術を繰り返している状態だ。

半月板損傷から変形性膝関節症に発展しつつあるのは主に左脚。右脚も靭帯以外にも半月板・軟骨の損傷が認められたが、軽微な状態で済んだらしい。術後2年経って、今のところ右膝に大きな変形は見られないの不幸中の幸いといえる。

今となってはもう遅いが、膝が腫れたり痛んだりするときは無理しない方がよかった。膝の中から音が出るほど衝撃を受けた際は、半月板損傷を疑ってMRIを撮ってもらうべきだったと思う。