日本商業開発の株主優待でジェフグルメカードをゲット。ジョイフルへGO

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オールマイティーに使える金券として人気のジェフグルメカード。QUOカードと並んで株主優待の定番といえる。しかし、グルメカードがもらえる銘柄の優待還元率があまりよくないため、今まで敬遠していた。コンビニや書店で使えるQUOカードに比べると、使用範囲は飲食店に限られる。

配当利回りが高い日本商業開発

株主優待のレビューのため、一度は手に入れてみたかったジェフグルメカード。なるべく利回りの高い銘柄を探したところ、日本商業開発が目についた。

300株で半年ごとに3,000円のグルメカードがもらえて、優待利回りは1%程度とおもしろくない。しかし通常配当の方が3%もあるので、合わせれば4%前後の高配当銘柄となる。

配当 vs 株主優待

配当と優待、どちらの利回りが重要かといえば、経済学的にはもちろん現ナマでもらえる配当の方だろう。牛丼屋やファミレスの食事券で、系列店も含めていかに利用範囲が広いとしても、現金の汎用性にはかなわない。

ただし株主からすれば、配当の受け取りに税金がかかるので、同じ金額なら優待券でもらった方が有利という場合もある。さらに換金性の高いQUOカードやジェフグルメカード、航空会社の優待券は金券ショップで安定的に買い取ってもらえる。額面の10%程度は割り引かれるが、配当にかかる20%の税金よりはましという計算になる。

企業側で配当を廃止して、すべてQUOカードの優待として株主に利益還元する方法も考えられる。個人株主からすれば税金を減らせてうれしいが、大口の機関投資家がいちいち金券ショップでQUOカードを換金するとは考えにくい。

今ならネットで申し込んで郵送で買い取ってもらえるサービスもあるが、本人確認の手続きがかなり面倒である。海外の投資家が株主優待の扱いに困って捨てているという話も聞く。

キャピタルゲイン狙いの投資家にとっては優待など余計なサービスだろう。優待も株主総会のお土産も廃止して、普通に配当を増やしてほしいというのも、もっともな意見である。

それでも株主優待を選ぶ理由

個人的には優待で食事券をもらえると、まるで心のこもったプレゼントを受け取ったみたいで現金よりうれしいときもある。今まで行ったことのなかったお店を、株主優待をきっかけいに開拓するというのもひそかな楽しみである。

ただし、人間の胃袋は有限なので、すかいらーく1,000株に吉野家や居酒屋系の優待銘柄を加えれば、1年中外食しても使いきれないくらいの食事券がたまる。ひとまず勉強としていろんな銘柄の優待を試してみたが、最終的には数百万程度、近所にお店があって使いやすい飲食優待をそろえ、あとは高配当の銘柄や投資信託に配分するのが合理的だと思う。

いかに現金の方がすぐれているとしても、6%以上の利回りがあり、きっちり使い切れる株主優待なら、投資しても損はない。優待券を使うためひんぱんにお店を利用していると、消費者目線でサービスの良し悪しや繁盛具合も把握できる。優待で中身をチェックして、「これは」と思った銘柄を長期保有していれば、将来的に売却益も期待できるといえる。

九州に多いファミレス、ジョイフル

今回、熊本出張で選んだのはファミレスのジョイフル。ジェフグルメカードのサイトで検索したら、優待券を利用できることがわかった。

最近よく利用する鹿児島空港の南側、高速インターの近くにあって気になっていたレストランで、九州中心に展開しているチェーン店のようだ。実は東京都内にも出店しているのだが、八王子や青梅の5店舗だけで通りがかったことがない。

店内のインテリアは、やや革風のビニールシートと安っぽいシャンデリアで古風な感じだ。コメダ珈琲や名古屋系のファミレスチェーンほど狙った感じでもなく、九州独特のセンスという印象を受けた。店員さん呼び出しの卓上ブザーを押すと、ピンポーンという音でなくカッコウが鳴く音なのもおもしろい。

ジョイフルのサービスと価格帯はガストに近い。日替わりランチが税込495円で牛丼店のように卵や納豆、味噌汁を細かく追加できる。ハンバーグや唐揚げの洋食が中心だが、サバの味噌煮や鮭雑炊と和風の定食もそろっている。チキン南蛮がラインアップされているのはいかにも九州のお店らしい。

2種類のハンバーグの謎

グリルのメニューを見ていて気になるのは、「しんけんハンバーグ」と「レギュラーハンバーグ」の2種類用意されている点である。「しんけん=真剣」の意味だとすると、レギュラーの方は手抜きしてつくっているのだろうか。価格は100円アップするだけなので、ビッグボーイやブロンコビリーの粗挽きハンバーグほどには高くない。

しかもレギュラーハンバーグの場合、チーズインにしても税抜499円と同価格なのに驚く。例えば機械式の高級時計で、裏蓋をスケルトンにすると貴金属の材料代が浮いて安くなるという話がある。ハンバーグの中にチーズを入れる分、中身の肉を減らせるから価格据え置きで構わないという理由だろうか。

となるとレギュラーハンバーグに使われている肉は、単価がチーズと同レベルという話になる。いまどきチーズも安くはないので、肉と同じ値段だったとしても不思議はない。がっつりお肉メインで攻めるか、チーズインで変化を求めるか悩ましいところである。

コーヒーマシンが2種類ある

今回選んだのは、日替わりランチより100円高い日替わり昼膳。おかずは大差ないが、ご飯に加えて味噌汁と漬物も付いてくる。火曜日は唐揚げと魚フライで、揚げ物ばかりなのはバーミヤンと似ている。

味は可もなく不可もなく、ワンコイン相当のファミレス定食という感じだ。和食好きには味噌汁を付けられるのがうれしい。さらに99円追加すれば豚汁にグレードアップもできる。

ちょっとした作業のため長居する予定だったので、ドリンクバーも追加してみた。特筆すべきはコーヒーのマシンで、安めのファミレスなのにブレンド豆と深煎り豆の2種類用意されている。カフェラテ・カプチーノは深煎りの方に分類されている。

どちらも何杯か飲み比べてみたが、中身自体は普通である。コンビニの100円コーヒー並みで、スタバやタリーズほど凝った豆の味はしない。

九州出張でのジョイフル初体験。安めの日替わり定食はまあまあだったが、今度はぜひ2種類のハンバーグの違いを確認したいものだ。東京に戻って暇ができたら、青梅や八王子の店舗も開拓してみたい。