ジェットスター整備欠航でホテル代1万円と夕食代3千円もらえた

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鹿児島空港から東京方面へはスカイマークとジェットスターのLCCが飛んでいる。移動に便利なのは、やはり羽田に着くスカイマークだが、成田から都心までの交通費を含めてもジェットスターの方が安い場合が多い。

鹿児島空港で整備欠航

いつも通り遅い時間のJetstarを予約して並んでいたところ、予定時間になっても搭乗が開始されない。機体整備で遅れるとのアナウンスが流れた。22時頃、成田空港に着く便なので、あまり遅れると終電に間に合わない恐れがある。

ひやひやしながら窓の外を見ると、何人かの整備員が右のジェットエンジンを懐中電灯で照らしている。手でプロペラを回して具合を確かめている感じだが、何のトラブルだろう。うまく直ればいいが、こんな状態で飛ぶのも不安だ。

その後、作業は切り上げられて誰もいなくなってしまった。30分ぐらい経ってようやく欠航のアナウンスがあった。予約した航空機が飛ばないのは初めての経験だが、慣れている人たちはダッシュで1階のカウンターに駆け付けるようだ。

なんとなくついていくが、カウンターの対応が始まるまで15分くらい待ち時間があった。コールセンターに電話してみるが、そちらも全然つながらない。

翌日の臨時便に自動変更

その間、ジェットスターからメールで、翌日の臨時便に自動で予約変更されたとの通知があった。さらに2通目のメールで、払い戻しの手続きと、ホテル代や食事代の案内が届いた。

  • ホテル一室あたり JPY10000.00 まで
  • 食事・その他 JPY3000.00 まで
  • ホテル-空港間の交通費(タクシー料金は公共交通機関利用不可の場合に限る)

上記金額は「上限」とのことなので、領収書を出せばその金額まで支給されると読み取れる。念のためスタッフの方に確認したが、その通りの解釈で問題なさそうだ。とすれば、上限金額まで目いっぱい使った方がお得ということになる。しばらくしてメールと同じ内容のプリントアウトも配られた。

スマホで空港近くのホテルを予約

スマホで楽天トラベルを開いて、速攻で空港近くのホテルを予約した。近くに安いビジネスホテルも数件あるが、さすがに21時過ぎでは満室で、かろうじて高級ラインの鹿児島空港ホテルだけ空室があった。朝食込みで税込9,720円。自腹で泊まるにはためらわれる金額だが、ジェットスター持ちなので遠慮なく取らせてもらった。

その後、カウンターの受付が始まって近くのホテルを片っ端から予約しているようだが、ウェブ経由で間一髪間に合った感じだ。これを逃せばタクシーで国分か隼人か、1時間くらいバスで高速に乗って鹿児島市内に泊まるという面倒なプランになる。

航空会社のおごりで高級ステーキ

受託手荷物もないので、行列からは離れて、ホテルのバスに迎えに来てもらった。チェックインすると、レストランのラストオーダーは21:30までとのこと。急いで入店してメニューを眺め、テンダーロイン90gステーキセット(ガーリックライス変更)税込3,024円をオーダーした。先ほどまでラウンジで、おつまみの黒糖柿ピーをぼりぼり食べていたので、最小サイズでお腹は十分だ。

黒毛和牛でサーロインのさらに上を行くテンダーロイン。サンフランシスコのテンダーロイン地区は歩いたことがあるが、このステーキを食べるのは生まれて初めてかもしれない。高級ホテルの披露宴レベルの肉が来るのではないかと、わくわくしながら料理を待つ。

まわりで高そうな懐石や寿司を頼んでいるグループも、ジェットスター欠航組だろう。空港ホテルの空きは数部屋だったので、欠航後すぐに予約したか最前列に並んだか、旅慣れている人たちに違いない。

やってきたテンダーロインは 90gと小ぶりながらも厚みがある。別皿のソースをかけてもらったが、さすがホテル特製という印象で、ステーキガストのソースバーよりも複雑で奥ゆかしい味がする。

お肉はとても柔らかいが、信じられないほどうまいというほどではなかった。満足度はステーキのどん、どんステCLASSICやサガリ肉カットステーキの1.5倍くらいだろうか。テンダーロインといって3,000円の価格帯なので、値段相応といえそうだ。牛肉の部位については、普通のマグロと大トロのような劇的な違いはないのかもしれない。

翌朝は明太子バイキング

温泉ではないが、サウナ付きの大浴場で汗を流して、ダブルベッドでゆったりくつろがせてもらった。さすが9千円のプランなので部屋は悪くない。前日が1,800円のゲストハウスでドミトリーだったので、格差が身に染みる。

翌朝の朝食はバイキングで、明太子ご飯に鶏飯など地元料理をいただいた。空港までバスで送迎してもらって至れり尽くせり。格安航空の貧乏旅行が思わぬ豪華ツアーになってほくほくだ。1日くらい旅程が延びでも何ともない、暇人でよかった。

ほとんどの乗客が振替便を選んだ

翌日の臨時便は滑走路の端に止められていた。バスで移動したが、ほぼ満席だったので、払い戻しを選ばなかった人が大半なのだろう。

大手航空会社のように他社便振替もないし、スカイマークでも前日予約では倍くらい高くなってしまう。スケジュールに余裕があれば、1泊してでも振替便に乗るのが得策だ。

ジェットスターの経費返還申請

帰宅後、ジェットスターの旅費返還サイトから、楽天トラベルから出力したホテル代領収書のPDFと、レストランのレシートをスキャンして送った。15営業日ほどで、指定した銀行口座に振り込まれるようなので、楽しみだ。

ちなみにジェットスターのStarter PlusかStarter Maxのオプションを選んでいれば、それぞれ1万円、2万円のお見舞金をもらえたらしい。受託手荷物が増えたりマイルがつくなど特典があるが、国内線で1,650円~、4,000円~追加料金が必要になる。

ジェットスターの欠航率は2%以下のようなので、期待値を計算すると明らかにマイナスになるが、もし荷物預けでオプションを選んでいたら、忘れずにゲットしたいお見舞い金だ。

人生初のバードストライク

翌日のアナウンスで、欠航の原因はバードストライクとのことだった。調べたところ旅客機のエンジンは鳥を投げ込むテストも行われていて、普通サイズの鳥なら吸い込んでも基準以上の推力を保てるようだ。そういえば昨年旅行した宮古島の空港で、鳥除けの空砲がばんばん鳴っていた。レーダーや画像処理を駆使しても防げない、鳥の衝突は深刻な問題であるらしい。

首都圏から九州方面に飛ぶ格安航空としては、成田発着のジェットスターが一番安いように思う。しかし、会社都合の欠航で宿代・食事代を支給してくれるのは、LCCの中ではジェットスターだけのようだ。バードストライクは天候不順に近い不可抗力に思うが、説明が難しいので航空会社負担としているのだろう。

鳥には気の毒だが、乗っている航空機が当たりやすいという人は、Starterオプションで2万円のストライクを狙ってみるのもおすすめだ。