自転車を輪行袋に入れてベランダに9か月放置しても無事だった

膝の治療のため、しばらくロードバイクに乗れなくなった。

室内保管は場所をとるので、分解してマンションのベランダに置いてみた。そのまま放置すること9か月。おそるおそる中を開けてみたが、別に錆びたり劣化したりすることはなかった。

チェーンに注油すればすぐに乗れた。リハビリで乗っていた14インチ小径車に比べると、やはりロードバイクは快適な乗り物だと実感した。

ロードバイクは原則室内保管

手持ちのロードバイク、アンカーRFX8は購入してから9年。ショップに持ち込むと、年式のわりには車体がきれいだと言われる。

毎年5,000キロも満たない走行距離なので、単に使っていないだけ。もうひとつは常に室内・車内に保管していたので、温度・湿度変化が少なかったおかげかもしれない。

アンカーRFX8の室内保管

さすがに数十万する代物なので、マンションの駐輪場に置いておくのは気が引ける。1BOXの軽自動車を持っていた時期は、分解せずそのまま荷台に積んでおくことができた。

部屋の中に置いてもホコリは積もるが、金属パーツが錆びたりフレームやタイヤが劣化したりすることはない。盗難防止、コンディション維持の観点から、高価なロードバイクは屋内で保管するのがセオリーだ。

欠点1…場所を取る

室内保管のデメリットは、まず単純に場所をとること。

冬場のオフシーズンは分解して押入れに入れておくのが正解。しかし今のマンションは大きなクローゼットがなく、輪行袋をかぶせて部屋の中に置いておく感じになる。

ホコリは防げるが邪魔になるのは事実。それなら分解せずに立てかけておいて、ドロップハンドルやトッププチューブを物干し代わりに使った方が便利だ。

欠点2…煩悩の元になる

室内ロードバイクをオブジェとして眺めて楽しめるのは、購入後しばらくの間だけ。

その後は見慣れた風景と化して、気にも留めなくなる。しばらく自転車に乗れていないことに罪悪感を覚えて、むしろ目を合わせたくなくなる。

たいしてロードに乗っていなくても、たまに車体を見ながら改造案を考えるのも趣味のひとつ。

しかしパーツのカスタムは「沼」と呼ばれるほど際限がない。細かいチューンナップにこだわるほど、無限にお金が出て行ってしまう。

部屋の中にあっても無視できず、気になり始めると今度は改造パーツを調べて仕事が手につかなくなる。

自転車に関する煩悩から離れるには、目に付かない場所に隔離しておく方が安全だ。

ベランダで屋外長期保管する実験

膝の手術を受けて退院後はしばらく松葉杖で暮らすことになる。

ただでさえ狭い室内、杖を使いながら歩けるように通路を確保しておきたい。

たとえ車体を分解しても、壁際に自転車のかたまりがあるのは邪魔だ。いろいろ迷ったが、入院してから当分の間、ロードバイクはマンションのベランダに出してみることにした。

分解して輪行バッグに収納

ホイールを外してサドルはシートピラーごと引き抜いた。ハンドルやペダルは付けたまま。

この状態でGIANTの輪行袋をかぶせ、雨のかかりにくそうな部屋側に寄せて設置した。

ロードバイクのベランダ保管

ベランダに屋根はあるので、少々の雨なら濡れることはない。年に何回か台風や強風のときだけ、袋が濡れていたように思う。

ジャイアントのSUPER LIGHT BIKE BAGは横置きで上から袋をかぶせる巾着型。車体の下で紐を縛るので、底に水がたまる心配はない。

袋の上部にショルダーベルトを通すための切り込みがある。ここから雨が入らないように、開口部はなるべく壁側に折りたたんでおいた。

方角的には西日の当たるベランダ。車体やタイヤに直接日が当たることはないが、日中~夜間の寒暖差は大きい。湿気の多さと並んで、温度変化がパーツの劣化につながらないか心配だ。

袋の下には次第に虫の死骸や落ち葉なども溜まってくる。ベランダでの長期保管中、3か月に一度くらいは箒でゴミを取ったりした。

ロードバイクのベランダ保管

開梱するのが面倒なのと、中を見るのがこわい気もして、バイクの状態までは確認しなかった。

輪行袋の上に白い汚れが散らばっていて、どうやらこれは鳥のフンのようだ。

留守の間にベランダにやってきて、物干し竿の上から落としていったのだろう。雑巾で拭いたら簡単に取れた。

9か月後、開封時の状況

膝のリハビリもはかどってきたので、そろそろロードバイクに乗ってみようかと思った。

近所の買物は小径車のダホンK3で間に合っている。しかしエクササイズ目的で長距離走るなら、ロードの方が快適だろう。

秋冬の間に積もった落ち葉を取り除き、袋ごと室内に移送。重さは10キロ程度あるので、そもそも膝が治ってからでないと運ぶのも困難だった。

分解したロードバイク

おそるおそる中を開けてみたが、特に金属パーツが錆びている気配はない。エアロバーやシートクランプの金具は茶色くなっているが、これらは元から錆びていた。

チェーンも若干煤けて見えるが、すでに数年酷使した状態。ベランダに出す前から、たいして変わっていないように見える。

チェーンの状態

庭先は自然豊かで虫の多い環境ではあるが、ホイールに蜘蛛の巣が張っているとか、サナギや繭ができていることもなかった。

カーボンフレームはまったく劣化しているように見えない。少なくとも目視した限りでは、過酷な温度・湿度変化でひび割れたりすることはなかったようだ。

自転車はもともと屋外利用が前提の機材なので、直接風雨にさらされることがなければ外に置いても大丈夫なのだろう。

屋外に長期間放置したわりには、ほとんど車体が傷んでいるようには見えなかった。これなら毎年冬のオフシーズンには、分解してベランダ収納するのもありな気がする。

ロードバイクで多摩CRを試走

軽くチェーンに注油してタイヤに空気を入れ、ブレーキまわりを点検して試走に出てみた。

使ったオイルはとりあえずサラサラ系のFINISH LINEドライタイプ

ロードバイクのチェーンに注油

長らくK3という超小型のミニベロに乗っていたので、ポジション変更の違和感が半端でなかった。

9年前の購入時のまま、ヘッドパーツやステムは交換していない。初心者向けにアップライトなポジションにセットされているはずだが、それでもハンドルが遠く感じる。

ものすごい前傾姿勢になり、まるで自転車の上でヨガでもしているような体勢だ。ロードバイクを買ってはじめて乗ったときの初々しい感触を思い出す。

さらに幅広フラットバーのK3に比べると、幅40センチのドロップハンドルは狭く感じる。そのためちょっとハンドルを回しても全然進行方向が変わらない。

最初はヘッドパーツのグリスが固着しているのではないかと思ったほど。しかし自転車から下りてハンドルだけ回しても、特に引っかかるような違和感はない。

単純にK3のハンドルが広くて、今まで反応がクイックすぎたせいだろう。

しばらく休んで首の痛みも治った

長らくロードバイクに乗っていなかった理由は、膝の治療のほかに首の痛み(頚椎症性神経根症)も出てしまったため。

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小径車のK3ですら、首の後ろが痛くて片腕がしびれる状態だった。さすがにこの状態でまともにロードに乗れる気はしなかった。

辛抱強くビタミンB12の処方薬を飲み続けたおかげか、半年くらい経つと首の痛みは和らいできた。膝手術後のすねの痺れ、親知らず抜歯後のあごの感覚鈍麻もじわじわ回復してきている。

とりあえずRFX8で30分くらい走っても、腕がしびれる障害は出なかった。その後K3に乗った際も同様。とりあえず1時間程度の乗車なら末端の神経障害は出なくなった。

バーエンドを握った左腕

しばらく安静にしていたおかげで首の構造が変わったのか、神経の損傷個所が修復されたのか、原因はわからない。脚の筋肉もリハビリで戻りつつあり、再びロードバイクに乗れたのはうれしかった。

いつもより前のめりの姿勢で数十分乗っていると、神経性の痛みは出ないが首・肩がこるような違和感は出る。これは前からあった症状で、神経根症の前兆なのかもしれない。

慣れれば収まるような気もするので、少しずつ乗る時間を増やして様子を見てみようと思う。

小径車より快適なロードバイク

今回はほとんど起伏のないサイクリングロードを慣らし運転しただけ。それでも久々に乗ったカーボンロードの快適さを実感できた。

公園のRFX8

3段変速・14インチのアルミフレーム小径車(DAHON K3)に比べると、RFX8は軽い力でスルスル進む。負荷に応じてギアを重くしていけば、ミニベロでは味わえない速度域で巡航できる。

ペダルを回すとグイグイ加速する素直な応答性能を楽しめる。まさに舗装路を高速走行するために設計された精密機器という感じ。

サイズのわりにK3が優秀とはいえども、本気のカーボンロードとは比較にならない。スポーツとして純粋に走るよろこびを味わいたいなら、ロードバイクの方が断然有利だ。

路面のちょっとした凹凸も、700Cロードなら減速せずに突っ込める。14インチだと車体が激しく弾んでハンドルを取られるため、微細な起伏にも神経を使う。

玉川兄弟とRFX8

試運転のつもりがあまりに楽しくて、つい多摩川サイクリングロードの終点まで来てしまった。玉川兄弟の銅像前で記念撮影。

K3とRFX8の実測重量

膝の故障で満足に乗れない期間が続いていて、バイク熱が冷めていたところ。小回りが効いて日常生活に便利な、ダホンK3でもう十分という気もしていた。

しかし1年近く間を空けてアンカーRFX8に乗ってみたところ、あまりの違いにロードの良さを見直すことになった。700Cの車体は大型で場所を取るが、価格差・スペック差というのは伊達でなかった。

Dahon K3とAnchor RFX8

左:DAHON K3、右:ANCHOR RFX8

車体重量を測って比べたら、意外なことにアルミ製小径車よりカーボン製ロードの方が若干軽かった。

  • DAHON K3…9.3kg
  • ANCHOR RFX8…8.5kg

サドルバッグは外した状態だがエアロバーは付けたまま。サドルやホイール、ハンドルも完成車から変更してあるが、いずれもアルミ製なので重量差はたいしたことないはず。

余計な装備を除けばRFX8はもっと軽くなるはずだ。

さすが当時のアンカー製品ラインナップのなかで、最軽量を誇ったマシンだけのことはある。上位機種より剛性を減らした代りに、フレームは細く軽量化されている。

自転車は膝のリハビリになる

もう少し暖かくなって脚の筋トレも進んだら、久々に峠にも上ってみたい。3段変速のK3で坂も上れないことはないが、こまめに変速できるロードの方が脚にかかる負荷を抑えられる。

ランニングに比べて自転車は膝の負担が少ない。ある程度筋肉が戻って普通に乗れるようになったら、リハビリの一環としても有効だろう。

天気がよければジムでエアロバイクを漕ぐよりも、ロードで山を走った方が気分はいい。春先のシーズン開幕が楽しみだ。

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