株主優待で行けるオリーブスパは男性もOKだが、ちょっと恥ずかしい

キーホルダー(旧アドアーズ)の株主優待で、OLIVE SPAというリラクゼーションサロンに行ってみた。定価22,000円、120分のサービスを無料で体験できるという、費用的には実にお得なサービスだ。

こういう高級なお店でマッサージを受けるのは、はじめての体験だった。最初は男性でも大丈夫なのかとドキドキしたが、結果的には問題ない。ただし慣れていないと、相当気恥ずかしい思いをすると思う。

マッサージのクオリティーは良かったが、もう一回行きたいかというと微妙だ。優待券はもう1枚残っているので、知り合いで興味ありそうな人がいたら譲ってしまおうかと悩んでいる。

なぜオリーブスパ?

普段、株主優待目当てに購入する銘柄は飲食系がメイン。自社サービスの割引や、体験系の優待に手を出すことは少ない。しかし、キーホルダーの優待は利回りが8%以上あり、提携先のスパを試せるというめずらしい特典付き。なんとなく興味本位で購入してしまった。

あらためてKeyHolderという会社の事業内容を調べてみると、不動産売買やエンタメ事業の企画・制作が中心となっている。グループ傘下にオリーブスパ株式会社が名を連ねているわけでもなく、IR情報の説明では「業務提携先」としか触れられていない。

旧称アドアーズ時代の来歴を調べると、キーホルダーに商号を変えたうえで、昔のアミューズメント事業は別会社に売却したようだ。そのため、以前手がけていたゲームセンター事業については、現会社のサイトで触れられていない。

株主優待の内容

自社サービスと関係ない株主優待を提供するパターン(QUOカードなど)はよくある。変な粗品をもらうよりは、換金性の高い金券のたぐいをもらった方が株主としてうれしい。

一方、あえて他の企業が手がけていない、マッサージやスパ利用券を配るというのは、なかなか気が利いている。そこは秋元康が特別顧問に迎えた会社。優待のユニークさで知名度を上げる戦略が功を奏している。

キーホルダー株主優待券

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昨年の優待内容変更前の基準で3,500株保有していたので、チケットは2枚もらえた。配当はさえないが、優待としては1枚で120分=22,000円相当のサービスを受けられる。定価で計算すれば、利回りはかなり魅力的だ。

2月は予約なし当日でも行ける

株主優待の案内資料によると、6~8月と12月は繁忙期で、スパの予約が取りにくいらしい。6月は「優待期限切れ前」の駆け込み需要ということだ。

閑散期と思われる2月に入って某店舗に電話してみたが、「当日でもOK」というくらい空いていた。電話口で「来店は初めて&株主優待を使いたい」旨を伝えて、一応予約は押さえておいた。

オイルの香りを選べる

お店にうかがうと、まずはソファーに腰かけてお茶やおしぼりをいただきながら、コースの説明を受ける。

株主優待の120分コースということで、特に希望を言わなかったら標準的な「アロマオイルトリートメント」が選ばれたらしい。特にストレッチ的な内容はなく、オプション扱いのフェイスやヘッドマッサージもなかった。

最初に、マッサージに使うオイルの香りを5種類から選べる(うち2つは無香料)。また、足のマッサージでお湯に入れるオイルの香りも2種類から選択できる。全体的に香りにこだわっているようで、要所要所で好みのオイルを聞かれるようだ。

試しに香りを嗅がせてもらったが、それほど癖はなくどれを選んでも間違いはないだろう。筋肉痛があったので、リラックス系よりヒーリング系のオイルを注文させてもらった。

似たようなものでたとえると、ちょっとだけクナイプのバスソルト「ワコルダー(杜松)」のような香りがした。湿布くさいとも言われるが、個人的にルートビアのようなにおいは気にならない。むしろ肉体疲労には効きそうだ。

個室にシャワーも併設

案内された個室では、マッサージ用のベッドを中心に、ソファーや洗面台が備え付けられている。オイルまみれになるので、気になる人は併設のシャワーも浴びさせてもらえるようだ。施術前にもシャワーで汗を流すことができる。

共用廊下にあるトイレ以外はすべて個室で完結できて、着替えの際はスタッフの人が席を外してくれる。このあたりのプライベートなサービスや、照明・BGMを調整したリラックス空間の演出が、高級スパの特徴かと思った。

街中の60分3千円程度の安い店舗と比べれば、単価は3倍以上。オイル代と「広範囲を揉んでくれる」点を除けば、中身は普通のマッサージといえる。

パンツも履き替える

高級スパ初体験で、最初のハードルは着替え。男性の場合、ガウンとショーツが用意されていて、自分の服は脱いでそちらに履き替える。

パンツまで脱ぐのかと焦ったが、オイルでべとべとになるよりは素直に服を借りた方がよさそうだ。男性用ショーツは薄っぺらな紙のブリーフみたいな感じで、少々不安になる。

施術中はかなり部屋を薄暗くしてもらえるので、そこまで恥ずかしい感じはしない。後半のあおむけマッサージでも、基本的に腰のまわりはガウンをかけてくれる。

「パンツ一丁で女性スタッフとご対面」という気恥ずかしさは、なるべく感じないで済むよう配慮してくれている。しかし100%目隠しされているわけではないので、まったく気にならないと言えばウソだ。スパという文化をたしなむためには、慣れるしかないようだ。

フットスパ→うつぶせ→あおむけ

室内では、最初にお湯を入れた桶に足を突っ込んで揉んでくれる。これは本格的マッサージというよりウォームアップという感じで、時間的には5分くらいと短い。

次に、ベッドにうつぶせになって首→肩→腕→背中の順にマッサージ。途中で揉み方の強さや、特に揉んでほしいところなど、柔軟にリクエストを聞いてもらえる。オイルはたっぷり使ってくれるが、うつ伏せだとベッドの穴に顔を突っ込んでいるので、そこまで香りが漂ってこない。

ベッドは電動式になっていて、揉む場所に合わせて力をかけやすいよう、こまめに高さが調整される。わりと強めの刺激でお願いしたが、冒頭から気持ち良すぎて半分くらい寝てしまった。足の方のマッサージに移る段階で、「ちょっと体をずらして」と言われるところで目が覚めた。

お尻まで揉まれる

途中で結構びっくりしたのだが、うつぶせのままパンツを半分ずらして、お尻の上の方まで揉んでもらえる。どちらかというと大殿筋・中殿筋の大きな筋肉、外側の方だが、街中のマッサージ屋さんで、ここまで揉んでもらった経験はない。

ちょうど前日に、ジムのマシンでレッグプレスの負荷を上げたところ。お尻まわりの筋肉はかなり張っていたので、揉んでもらって気持ちよかったことに変わりはない。

しかし、さすがに女性の前で半ケツ状態というのは気が引ける。この状況を素直に受け入れられるかどうかで、リピーターになれるかが決まる。

長いのでトイレ休憩あり

うつぶせで足先まで終わると、今度はあおむけの姿勢になる。そこでいったん休憩を取れるので、希望があれば中座してトイレに行かせてもらえる。

2時間もあるので、念のため用は足しておいた方がいい。コップに水を入れて飲ませてもらえるので、喉が渇いていたらまめに水分補給した方が、健康増進効果は高まると思う。

胸まで揉まれる

あおむけの姿勢でも、基本的にうつ伏せと同じ腕→胸→足→足先のメニューを繰り返す感じ。お腹まわりはさすがに触れないが、大胸筋の上の方は揉んでもらえる。

ここも普通のマッサージでは対象外だと思うので、ちょっと恥ずかしい。手も届く個所なので「自分でやります」と言いたくなる。

施術後は任意でシャワーを浴びるもよし。気になるオイルはまったくべとつく感じはなく、乾いてサラッとしている。香りもいいので、そのまま服を着て帰ることにした。着替えが終わったら備え付けの電話でフロントに連絡すると、下のラウンジまで案内してくれる。

のんびりお茶でもいただきながら、高級店らしく「タクシーを呼びますか?」と聞かれる。最初にもらったプラスチックの会員カードは、店名が印刷されているので、お店ごとにつくられるのだろうか。

最後は店員さん総出で玄関先まで見送ってくれるサービス。株主優待の客なので、わざわざそこまでしてもらわなくても、と気が引ける。

プライベート空間が売り

全体を通して、マッサージ中に心おきなく眠れるというのが、オリーブスパの特徴だろう。いくつもベッドを詰め込んだ大型店舗では、ここまでリラックスすることはできない。ある意味、自宅に来てもらってマッサージを受けるよりくつろげる。

とことん疲れている人には、高圧酸素カプセルで仮眠を取るより、速攻でリラックス効果が得られる。ここぞというときに急速疲労回復するには、2万円払っても受ける価値のあるサービスだと思った。

一方、揉み方自体は標準的な指圧中心のマッサージで、足裏も台湾式リフレクソロジーほどゴリゴリ攻めてこない。サービスと雰囲気代を除けば、半額くらいでもっと専門性の高い施術を受けることもできると思う。

貴重なマッサージ優待

ラウンジでたまたま予約を取りに来た外国人の男性客を見かけたが、スタッフは女性しかいないようだ。株主優待以外で、どういうお客さんが利用しているのかは未知の世界。

最近はお金のかかるマッサージに行かないし、保険が効く整体も混んでいるので通わなくなってしまった。リラクゼーションといえば、100均で買ったプラスチックの青竹を風呂上がりに踏むくらい。

オリーブスパは自腹でとうてい通える値段でない。しかし株主優待の還元率だけは、すかいらーく並みに有利という状況。飲食系優待に興味がなく、「ガストのまずい飯よりマッサージ」という人にはおすすめできる。