楽天カードの投資信託購入で「ポイント積立」しない方がお得な理由

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8月末にニュースが出てから投資信託業界で話題になっていた楽天の新サービス。投信の積立購入にクレジットカードが使えて、しかもポイントが付与されるという奇跡の優遇だ。10月末から申し込みが解禁されたので、さっそく設定してみた。

楽天経済圏包囲網

対象は楽天証券&楽天カードの組み合わせだけなので、利用できる人は限られている。しかし、銀行・証券・カードの連携でうまみが多すぎる、楽天経済圏に囲い込まれてしまった投資家も多いだろう。

9月にはSPUのポイントアップ条件に、楽天証券での投資(月1回500円以上ポイント投資で+1倍)まで加わった。さっそく設定して、適当な投信の購入にポイントを使ってみたら、楽天通常カード・モバイル・銀行・証券など含めて、常時8~9倍のSPU属性になっている。

日用品は使い勝手の良いAmazonで買うことの方が多いが、たまに大きな買い物をするときはまず楽天市場を探す。アマゾンもゴールドカードを持っているので2.5%の還元を受けられるが、さすがに楽天SPUの8~9%還元率にはかなわない。送料分を引いても、楽天市場の還元率が上回ることが多くなってきた。

どちらもタイムセールやスーパーセールのタイミングを狙って買物することはめったにない。節約家としては、セール価格に踊らされてたいして必要でないものを買ってしまう愚だけは避けたい。セールに比べて割高の通常価格で買ったとしても、余計なものを買って後悔するよりはましだ。

毎月上限5万と知ってがっかり

投信注文にカードが使えるというニュースを聞いて、ポイント獲得しまくりウハウハの状況を想像してしまった。ちょうど会社の売上も入金されたので、これから毎月カード利用可能枠上限の、毎月100万ガンガン積立しようと意気込んだ。

しかし説明をよく読むと、残念ながら毎月の積立上限額が「5万円」に制限されている。年換算で60万円、ポイント還元は1%で6千円…微妙にしょぼい特典だと知って、がっかりした。

しかし、普通に楽天銀行からスイープして買うよりは、たかだか1%でもポイントが付くのは画期的なサービス。ないよりましかと思って、さっそく上限いっぱいまで積立設定してみた。

カードを利用した積立注文の流れ

楽天カードを使った積立注文の方法を説明しよう。楽天証券の投資信託コーナーで、積立設定を選ぶと新たに「楽天カードクレジット決済」が選べるようになっていた。

ここからカード番号や有効期限など、必要情報をあらためて入力する必要がある。さすがに楽天のサービス同士でも、自動で紐づけ入力まではされないようだ。注文ごとに設定するのは面倒だと思ったが、カード情報は一度入れると次回以降の注文に引き継げると知って安心した。

次に積立金額を入力。NISA残高のように、クレジットカードの決済可能額が表示されるので、その範囲で任意の金額を設定すればよいだろう。

分配金コースの「再投資型/受取型」、口座区分の選択はこれまでと同じ。新規ファンドの場合は目論見書を読んで、取引暗証番号を入れれば設定完了。初回の買い付けは12/3なので、あとは気長に待つのみ。

積立にはポイント利用しない方がいい

ポイント利用を適用するかは、かなり迷った。楽天スーパーポイントは、楽天市場の買物で使っても「ポイント利用した分にまたポイントが付く」というゾンビ的な特性で有名だ。

しかし、今回のキャンペーンは「楽天カードからカード決済額の1%分の楽天スーパーポイントが付与されます」と説明されており、ポイントで積み立てした分にポイントが付くのかは疑わしい。

非常に細かい点なので、楽天に問い合わせるか、ポイントの還元結果を見てみないと何ともいえない。ただし、カード以外の現金購入にはもともと優遇がないので、そちらにポイント充当した方がノーリスクだと気づいた。

楽天スーパーポイントはSPUや銀行のハッピープログラムでザクザク貯まるようになった。一方、内容を見ると期間限定のポイントも混ざっていて、いつの間にか失効しているときもある。「取りっぱぐれ」と「使いっぱぐれ」をどちらも避けるには、毎月現金で投信積み立てしている方に、残高ありったけスーパーポイントを突っ込むのが正解だ。