かくてもあられけるよ

セミリタイアしてシェアハウスで暮らすノマドなミニマリストのライフハックブログ

300円で遊べる日本一豪華な足湯テーマパーク~湯河原「独歩の湯」

岐阜~東京を18きっぷで移動中、せっかく乗り降り自由なので、どこかで途中下車して観光してみたいと思った。スケジュール的には駅から歩けて2時間くらいで帰って来られる日帰り温泉くらいがちょうどいい。走行区間で温泉といえば真っ先に思いつくのは新幹線の停車駅でもある熱海だが、すでに何度も行ったことがある。せっかくなのであまり馴染みのない熱海の次の駅、湯河原で下りてみることにした。

湯河原の日帰り町営温泉は1,000円以上する

とりあえず検索してトップに出る「町営こごめの湯」は入浴料1,000円もする。温泉街で「町営/共同浴場」といえば100~300円くらいが相場で、変わったところでは草津をはじめ三朝温泉の川原風呂とか恐山の清めの湯とか、混浴で石鹸もシャンプーもない代わりに無料の浴場も数多くある。湯河原は公営施設でもなぜか高級で、湯河原温泉観光協会の公式ウェブサイトに紹介されている4つの温泉は1,000~1,630円もする。

安いところを探してみたら、駅から少し離れるが万葉公園の中に「独歩の湯」という足湯施設があり300円で利用できることがわかった。足湯なんて道の駅でタダで入れるのが普通なのに、有料でしかも足湯しかない温泉だという。これは何かおもしろいに違いない予感がして行ってみた。

湯河原駅から独歩の湯がある万葉公園まで歩いて3km

独歩の湯に行くには、湯河原駅から奥湯河原を目指して県道75号をひたすら歩く。地図上ではたいしたことない距離かなと思ったが、ゆるい上り坂で片道3kmもあり思わず時間がかかってしまった。道すがら多少ホテルや土産物屋があったりするが、草津のように温泉まんじゅうを試食させてもらえるようなサービスもなく、住宅街を淡々と歩いていく感じだ。お金に余裕があれば駅からバスで向かった方がよいと思う。

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途中から千歳川の川べりを歩ける遊歩道があり、少し温泉街の情緒が出てくる。川が分岐するところで観光協会の大きなビルの敷地に入り、脇道の階段から万葉公園に向かう。

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万葉公園は渓流沿いに滝があったり俳句が書かれた遊歩道が整備されていたりして、なかなかおもしろい。起伏も大きく階段も上りごたえあるので、入浴前に一汗かくにはちょうどよいだろう。途中に神社もあってお参りできる。

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万葉公園をしばらく進むと、開けた場所にいくつかモニュメントが立っている広場が見えてくる。これが噂の足湯テーマパーク「独歩の湯」だ。駅から1時間もかけて歩いてきたのに、第一印象は「えっ、これだけ?」という感じだ。

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風水をもとに配置された足湯テーマパーク

階段を上ったところにある受付で300円支払い、ロッカーの鍵をもらう。ロッカーの中に荷物を入れ、専用のサンダルを履いて足湯に向かう。足湯をとことん楽しむには、膝くらいまでまくれるズボンの方がよいだろう。入浴後に足を拭くタオルも受付で買えるが、足だけなら自然乾燥でもOKだ。

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階段の上から独歩の湯を見渡すと、円形の敷地の中に9つ足湯が散りばめられているようだ。案内板の解説を読むと、4つの門が四神に対応し、京都の鴨川に似せた川をつくって風水の気を高める空間構成になっているらしい。

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足湯だけでエンターテイメント性を高め有料化するために風水か何かのメタファーに頼らなければならなかったのだろう。何となく岐阜にある芸術テーマ―パーク「養老天命反転地」を連想する。ちなみに湯河原と風水、平城/平安京に歴史的なつながりがあるわけでもなさそうだ。

熱湯や強烈な足つぼ刺激もある9つの泉

南側、白虎の門から入ると最初にあるのは「平静の泉」。ここで「途中下車して300円も払ったのに、たったこれだけかよ」と、いらだつ気持ちを静めよう。

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温泉の性質としては、9つの足湯とも同じ源泉から出ていて共通らしい。違いとしては、床面にさまざまな起伏や石が埋め込んであり、それぞれ異なる個所の足つぼを刺激して健康増進してくれるようだ。

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続いて「腸鼻の泉」に入り、足つぼの刺激も弱く「なんか生ぬるくて物足りないなあ」と思ったら、その次の「皮口の泉」でサプライズがあった。9つの足湯のうち、ここだけアツアツの熱湯である。体感で45度…いや50度近くあるかもしれない。足だけなら我慢して入れたが30秒でギブアップした。熱くて有名な東京の銭湯でもここまでのものは体験したことがない。熱湯は肌の若返りに効果的なのだろうか。

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続いてインパクトがあったのは「肝目の泉」。ここの丸形に配置された石がちょうどいい具合に尖っていて、足裏を気持ちよく刺激してくれる。「腎耳の泉」も玉石がごろごろしていて全体的に足裏がほぐれる気持ちだ。最近悩んでいる夜尿・頻尿に効果があるらしいので、じっくり浸かった。この2つの湯が隣接していたので、ローテーションしながら一番長く滞在した。

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他に変わり種としてはジェットバスの「喜びの泉」がある。ほかの足湯はリラックス系というか、温度も刺激もいまいち平凡だったので記憶に残っていない。せっかくなら別府温泉のように、血の池地獄とか竜巻地獄とか、もっとぶっ飛んだアトラクションがあってもよかったと思う。

気軽に混浴できてカップルで来るならおすすめ

湯河原の奥地にある知る人ぞ知る秘湯「独歩の湯」。足湯とはいえ、まわりに比べて安いからか、年末の夕暮れ時に夫婦や若いグループが数組訪れていた。なるほど、足湯なら貸切風呂とかでなくても気軽に混浴できるのでカップルにおすすめなわけか。いろんな足湯を試しながら、これは気持ちいいとか物足りないとか、批評しながら盛り上がっていて楽しそうだった。

ソロで来ているおっさんは自分だけ。何となくディズニーランドに一人で来た感じできまりが悪く、足湯だけでは手持ち無沙汰で間が持たなかった。独歩の湯に一人で行くなら、本かマンガでも持って行って長居するのがよいだろう。

熱海駅前の足湯は無料だが、静けさを求めるなら湯河原へ

ちなみに足湯に入りたいだけなら熱海駅前の無料足湯スペースで間に合う。こちらは観光客でごった返しているので、時期によっては芋洗い状態になるだろう。駅前のロータリーにあるので、ちょっと途中下車して刺身丼でも食べて休憩するにはちょうどよいスポットだ。

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湯河原で遊ぶのは上級者向け、大人としての度量が試される場所だと思った。若者や家族連れで騒々しい熱海を避けてのんびり温泉に浸かりたいなら、湯河原の方がおすすめだ。日帰りでも宿泊でも、ついでに独歩の湯に寄って足湯・足つぼ三昧を堪能してみよう。