かくてもあられけるよ

セミリタイアしてシェアハウスで暮らすノマドなミニマリストの株主優待日記

古いお守りの処分法。谷保(やぼ)天満宮に太宰府の学業御守を返納

自宅の荷物を整理していたら古いお守りが出てきた。太宰府天満宮の学業御守で、当時小学校入学前で福岡に住んでいたとき親が買ってくれたものだと思う。最初は白かったはずだが、何十年も経ってさすがに傷んでしまった。

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ほかのビックリマンシールとかカードダスのおもちゃと違って、子供ながらにこのお守りだけは捨てると不謹慎な気がして、今まで持ち続けていた。当時はこれをしゃぶると不思議なご利益で甘い汁がにじみ出てくる気がしたので、よくかじっていた記憶がある。数十年、唾液で熟成されたアンティークなお守りだ。

太宰府天満宮、気になるお守りの中身

中学生になった頃に、おそるおそる中身を開けて調べたことはあるが、念のため再確認してみると赤いお札が入っていた。

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ほかのお守りではさらに中身があったりするらしいが、太宰府のものはこれ以上分解できなかった。

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菅原道真の不幸な生涯と怨霊化

学業御守という意味では、その後、高校も大学も第一志望に合格できたので、太宰府天満宮の効能は確かだったかもしれない。しかし半生を振り返ってみると、人間、学業だけではだめだとわかったのが悲しいところだ。

菅原道真も頭がよすぎて周りの恨みを買って左遷、早死にしてしまったという悲劇の生涯。その後、都に祟りが相次いで怨霊・天神と祀られたのだから、現代で学業の神様としてありがたがられているのはちょっと皮肉な気がする。

太宰府分社、都内の天神・天満宮を調査

調べたところ、お守りの有効期限は1年で、長年しまっていると汚れたりほこりが積もってかえって縁起が悪いというような話があった。願いは十分成就したということにして、おそらく自分の持ち物で一番古いこのお守りを処分しようという気になった。

さすがにゴミ箱に捨てるのは忍びなく、神社に返納するのが正式らしいが、九州の太宰府まで返しに行く気力はない。一瞬だけ、この冬食べ残した吉野家ご当地鍋膳の九州限定とんこつ味を食べに行くチャンスかと思ったが、そんな邪念はすぐ振り切った。

太宰府天満宮の公式サイトで、お守りを通販してくれるサービスがあるくらいなので、郵送で返納しても問題なかっただろう。ただ、信仰心がまるでない自分としてはめずらしく、(暇なので)ついでに神社にお参りしたい気分になり、東京にある太宰府の分社を調べてみた。

同じく天神様を祀る都内の神社は、湯島天神、亀戸天神社、谷保天満宮の三社あるらしい。場所を調べたが、湯島と亀戸は都心より東側なのでずいぶん遠い。マイナーそうな谷保(「やぼ」と読むらしい)天満宮が国立にあって意外と近かったので、ここに自転車で向かってみることにした。

谷保天満宮に太宰府のお守りを返納

交通量の多い国道20号、甲州街道沿いに谷保天神の参道入口があるが、この付近は自転車が走れる路肩がまったくない。歩道もすれ違い困難なくらい狭いので、たどり着くまでが命がけだった。

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実は谷保天満宮は明治時代に皇室がはじめてドライブした目的だったという由来で、「交通安全祈願発祥の地」と呼ばれている。車をお祓いしてくれる神社としては成田山や川崎大師がメジャーな気がするが、一応ここが本家という印象だ。

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境内を南の多摩川方向に降りていくと、なぜか立派な鶏が何羽か放し飼いされている。

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本殿は1600年代、拝殿は江戸末期の造営ということで、なかなか古びた趣がある。

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大学入試前の時期だからか、合格祈願の絵馬が大量に吊るされていた。

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お守りの返納について売り場の巫女さんに聞いてみると「脇の箱に入れておいて」とのことだった。見ると確かに梅の御紋の入れ物があって、破魔矢や神棚を解体した木材とか、いろいろなものが収まっていた。上の方にそっと太宰府のお守りを置いて、本日の用件は完了。

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返納のついでに新しく交通安全お守りを購入

神社のおごそかな雰囲気に感化されたのか「これからは学業より交通安全だ」と思って、500円のお守りを購入した。正月初詣のおみくじ代すらケチる自分としては異例の散財だ。お金をやり取りする時の、巫女さんの「…をお納めください」「奉納ご苦労様です…」という独特な言い回しが新鮮だった。

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天満宮ということで谷保にも梅林がある

せっかく来たので少し境内を散策してみると、坂を上ったところにちょっとした梅林があった。菅原道真といえば梅を詠んだ歌が有名で、子孫の家紋も梅だったらしい。太宰府のお土産といえば梅ヶ枝餅だ。そういえばお守りに刺繍されている文様も梅の花だった。

天皇家の食事会もこの梅林で行われたらしいから、100年以上は続く由緒ある梅林なのだろう。少々風が冷たく満開にはまだ早いが、老夫婦がござを広げて花見をしていた。

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都心から谷保天満宮に来るには少々不便かもしれないが、南武線の谷保駅から歩いて来られる。学業と交通安全には確かなご利益がありそうな雰囲気はあったので、ご興味がある方はどうぞ。