映像編集のBGMにはSoundCloudのCCが便利(無料で商用利用も可)

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趣味の映像制作で、たまにCGアニメーションをつくったりすることがあるが、映像に合わせる音楽選びで困ることが多い。仲間内のパーティーで再生するとか、非営利で個人的な範囲内なら市販の楽曲で問題ないと思うのだが、ポートフォリオとしてYoutubeやVimeoにアップするとなると事情が違ってくる。

自分で作曲できるわけではなく、知り合いのクリエイターに音源提供してもらうほどの作品でもない、そんなときに使えるのがSoundCloudにアップされているクリエイティブコモンズ作品だ。

マニアックなアーティストが集うSoundCloud

SoundCloudはプロも投稿する有名サイトだが、どちらかというとアマチュアの作曲家がレーベルとの契約なしに作品公開できるという、作り手側の利便性がもてはやされているように思う。ビヨンセとかドレイクとか大物が使っていることでも有名だが、普通のCD屋には絶対に置いていないようなマイナーなアーティストが意外と積極的に楽曲をアップしていたりしておもしろい。

現代音楽系だとMichael Gordonの”Hyper” (2014)とか、確かに公式サイトのディスコグラフィーには載っているが、御茶ノ水のジャニスでもアマゾンでも取り扱いがなく聴いたことがなかった。これをSoundCloudで無料公開してくれているのだから、太っ腹である。

SoundCloudのCC楽曲ダウンロード方法

  1. まずSoundCloudのSearchフォームに適当に”ambient drone”とか入れて検索してみると、たくさんのトラック・作曲者・プレイリストがリストアップされる。
  2. 次に、左側のメニューのTracksを選択し、展開されるFilter resultsの中から©マークの欄から著作権のフィルタリングを行うことができる。デフォルトで”To listen to”になっているが、最上位の”To modify commercially”を選ぶと、商用利用可能な曲だけが選別される。
  3. いくつか視聴して気に入った曲があったら、サムネール画像をクリックして詳細を確認してみよう。上記の検索フィルターをかけた楽曲は、’’…is licensed under a Creative Commons License.”と記載されているはずだ。
  4. 念のためCCのリンクをクリックすると詳細を確認できる。ここで人マークのAttributionだけだったら、適当にクレジット表記するだけで、改変も商用利用もOKである。
  5. いくつかの曲はMoreメニューにDownloadの選択肢があり、SoundCloudから直接wavファイルをダウンロードできる。もしDownloadがなくても、SoundDrainとか適当なサイトにURLを入れればmp3を入手できるので問題ない。

映像編集に便利なアンビエント・ミュージックが充実

”ambient drone”の検索語で、商用利用可能のフィルターをかけても500以上のトラックが残るので、さすがSoundCloudの投稿数は他サービスを圧倒している。

例えばGAMEOREさんの”Ambinet Drone Track”は禍々しいイメージ画像がそそるが、池田亮司ばりに低音ブリブリの鳥肌が立つドローン・ミュージックだ。他にアップしている曲は少なく、3~30秒くらいの習作的な音源が目立つが、将来を期待したいアーティストだ。

匿名性の高い環境音楽系なら映像と合わせやすいし、アマチュアでもセンスがいい楽曲を提供してくれる人が多い。ほかの著作権フリーの音源サイトを漁るより、まずはSoundCloudのCCライセンスを探してみるのがよいと思う。

その他の著作権フリー音源サイト

「著作権フリー」の音楽素材はウェブ上に多く存在するが、個人のサイトで楽曲数が少なかったりゲーム系BGMに偏っていたり、「商用利用」可能なものは意外と少なかったりする。最近はフリー素材を数千曲集めたポータルサイトも出てきているが、趣味に合う音楽がなくていまいちだったりする。

DOVA-SYNDROMEというサイトは、音楽・効果音合わせてかなり充実しているが、検索語”ambient”では5曲しかかからなかった。全体的にボーカル入りや普通のポップスが多い気がするので、結婚式とか運動会とか、イベント用のBGMとして使い勝手がよいかもしれない。

SoundCloudと双璧をなすYoutubeオーディオライブラリ

Youtubeのオーディオライブラリは、SoundCloudと同じくらい有用かもしれない。環境音楽系だと、”ambient”と検索して100曲以上出てくる。クリエイティブコモンズのライセンス表記必要なものと、そうでないのが半々くらいだ。ダウンロードできるmp3ファイルも320kbpsと高品質。

唯一の難点は、SoundCloudのようにトラックの途中にシークできないことくらいだ。そのため作業中のBGMとして聴くには、いったん曲ごとPCにダウンロードしてメディアプレーヤーとかで再生しないと面倒である。

例えば、Music for Airports風のピアノ曲で21:22と長尺の”Drone in D”、一日中、家で流しっぱなしにしたい、クオリティの高いアンビエント・ミュージックだ。

作者のKebin MacLeodさんをウェブで検索してみると、ウィキペディアにも載っていて、米国ウィスコンシン州グリーンベイ在住、44歳のナイスガイだとわかった。Youtube経由で出会った不思議な縁だが、ぜひ映像でコラボさせていただきたい。