かくてもあられけるよ

アーリーリタイアしてシェアハウスで暮らすノマドなミニマリストのライフハックブログ

シェアハウス、東京都内1万円以内で暮らす裏技(水道光熱費LAN回線込み)

※その後の賃料・共益費改定にともない記事修正。2017年2月時点の最新情報。

借家暮らしの人なら、毎月の支出で大きいのは家賃だろう。節約を心がけるにあたって、一度減らせばその後の負担がぐっと軽くなる固定費の見直しから始めるのは定石である。住む場所によってはあまり削れない月々の家賃、これを劇的に減らす方法が存在する。賃料に加え共益費、さらに光熱費と水道代、インターネット接続料もすべて含めて1万円以内という信じられない話だ。しかも住所は一応、東京都。

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まず断っておくと、ここで紹介する物件はシェアハウスだ。といっても、ルームシェアほどべったりした共同生活でなく、個室はあるがキッチン・トイレ・風呂を共有する程度だ。大きめのユースホステルをイメージしてもらえばよい。ただしベッドは相部屋でなくシングルルーム。低料金から連想するようなボロアパートではなく、立派なRC造マンションである。

また、家賃を最小化するには、保証金400万円を前もって預ける必要がある。民間経営なので返済の保証はない。さらに2年分の賃料10万円を前払いするのが前提だ。その代わり、敷金・礼金・更新料は必要ない。外国人でもOKだ。

この方法は知り合いの紹介とか特別なコネが必要なわけでもなく、空きがあれば来週からでも入居して実現可能だ。まとまった額の保証金を用意できるなら、セカンドハウス、別荘、あるいは泊まれる貸し倉庫のように使っても構わないだろう。「シェアハウスに興味があるが、続けられるかわからないので1か月試してみたい」という方にもおすすめできる。

2万円台の安アパートからシェアハウスへ

賃貸情報サイトのHOME’Sで首都圏の物件を安い順にソートすると、埼玉の山奥や多摩丘陵の秘境に家賃1万円の安アパートがあったりする。あるいは、どうみても高級なRC造マンションが破格で出ていて、事故物件ではないかと怪しんだりもする。

かつてそのような格安物件で暮らして、都心まで苦労して通勤していたことがある。神奈川県の小田急線沿線で、家賃は駐車場代込み25,000円だった。広さや住み心地や悪くなく、割高のプロパンガスであることを除けば緑も豊かでいたって快適だ。ユニットバス付きの6畳間で、東京23区内なら6万円はくだらないだろう。都心なら駐車場ですら3万円以上する。

4年暮らして2回目の更新料が必要になったとき、乾いた雑巾を絞るようにもっと家賃を削れないかと考えたら、シェアハウスにたどり着いた。共同生活は面倒かもしれないが、刺激があってプラスといえるかもしれない。トイレや炊事場が自室から遠いのも、いい運動になるかもしれない。契約は普通の賃貸物件と同じで、学生寮のような義務や制約はまったくない。気が変われば退去するのも自由だ。

知人の家を借りるとか、住み込みでアルバイトするとか、もっと安く、家賃0円で暮らせる方法は存在するだろう。ホームレスになって公園や河川敷で暮らすのもありだ。ただ、周辺住民・行政・法制度との摩擦や軋轢、健康・安全問題を考えると、ホームレスはまったく魅力的な選択肢でない。コミュニケーションのコストや契約の縛りを考えると、知り合いの世話にもなりたくない。

オークハウスのソーシャルレジデンス福生拝島

家賃5,000円未満1万円強を実現できるのは、シェアハウス大手のオークハウスが運営する「ソーシャルレジデンス福生拝島」だ。ターミナル駅の拝島駅と青梅線昭島駅の中間くらいに位置する大規模シェアハウス物件。だいぶ西の方ではあるが一応東京都で、横田基地がある福生の近くだ。奥多摩の山が近く、拝島から五日市線の始発に乗れるので、登山が趣味の人にはぴったりかもしれない。

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ソーシャルレジデンス福生拝島で最も安い部屋は女性専用でよければ賃料35,000円、共益費15,000円で合計50,000円。男女兼用なら賃料37,000円で合計52,000円。これに複数の割引き制度を適用して1万円以下に下げることができる。

条件1:スマート会員で保証金満額400万円を預ける

まずオークハウスには「スマート保証金」という制度があり、運営会社に保証金としてお金を預けると、その分家賃が割引になるサービスがある。保証金は最低額の100,000円だと月々1,000円、年間で12,000円割引き。つまり年利12%で優遇を受けられる計算になる。保証金は最大400万円まで積み立てられるので、満額預ければ月々の割引は40,000円だ。

ただし保証金210万円以上のスーパースマート会員の対象物件は、上記のソーシャルレジデンス福生拝島とグラン西麻布だけである。西麻布の方はそもそもの家賃が高いので、可能な限りローコストで済むという観点からは福生拝島一択となる。

一方、拝島が都心から遠いことは否めないので、同じスマート会員の割引きを受けながら、もう少し便利なシェアハウスを借りるという手もある。オークハウスの管理物件もどんどん増えているようなので、「家賃が1万増えても通勤30分減らせるならOK」という人は検索してみるとよいだろう。

注意点は、オークハウスが倒産したら保証金は戻って来ない可能性がある。もちろん銀行預金のようなペイオフはない。スタッフの方に聞いてみたら「平成20年から開始したサービスで東日本大震災の時に外国人が大量退去することもあったが、保証金制度は破綻しなかった」とのことだ。

東北の地震ならともかく、首都直下型地震とか富士山が噴火して所有物件がダメージを受けると、正直どうなるかはわからない。ただ、オークハウスは平成10年創業でわりと社歴も長く、シェアハウス事業は今後も伸びる気がするので、その点は安心材料かもしれない。

条件2:家賃10万円2年分を前払い

スマート会員FAQのウェブサイトに書いてる「長期契約」が気になる人もいるだろう。契約書を見させてもらってわかったのだが、スマート保証金とは別に、家賃の前払い・割引制度が存在する。1年契約5万円の前払いで月々6,000円引き、2年契約10万円で月々7,000円引きだ。

理論上、保証金400万円を預けて、家賃2年分10万円を前払いすれば、月々合計47,000円の割引きで、上記の福生拝島最安物件(男女兼用)が家賃5,000円になる計算だ。ただし前払い分は保証金のように戻ってこないので、10万円で2年間の家賃に相当すると考えると、1か月あたり4,167円、合わせて税込1万円弱の賃料に抑えられるというわけだ。当然光熱費と水道代も込み。共有スペースはWiFi完備で個室にLAN回線は来ているので、通信料も浮かせられる。

オークハウスのシェアハウスは敷金・礼金も必要ないというのが売りで、短期滞在に向いている。気が変わって同物件内で部屋を移りたい場合に10,000円の手数料がかかるくらい。最初はキャンペーン料金で広めの部屋を借りて、期間終了したら安い部屋に移るのもありだ。

シェアハウスに1年暮らしてみた感想

とりあえず都内の適当な物件を選んで、シェアハウスで暮らしてみた。住み始めて1年、寮生活の経験もなく家族以外と暮らすのは初めてだが、ある程度規模が大きいと共同生活している実感は少ない。玄関だけ共有している普通のマンションという感じだ。キッチンで自炊してもよいが、大半の住人は自室か外食で食事を済ませているのか、顔を合わせることもない。なんとなくおしゃべりしたい人がラウンジに下りてくるという感じで、安宿のユースやドミトリーに近い雰囲気だ。

ときどき運営会社や住民が自主的にパーティーを開いてくれるので、仕事や趣味が近いとかで仲良くなれることもある。他の住人と積極的に交流したいと思えば、ラウンジにお酒でも持っていけばすぐ解け込めるだろう。外国人が多いので、英語とか韓国語の練習をしたい人にも向いているかもしれない。

トイレや風呂は共用だが、混んでいる時間帯を外せば並ぶことはない。自分で掃除する必要がない(清掃代は共益費に含まれる)と思えば、かえって便利なくらいだ。共用スペースと自室を行き来するため、階段も含めて建物内での移動距離は長いが、いい運動にはなる。玄関が遠いのは、普通の高層マンションに住んでいても同じことだ。

実際暮らしてみて、特に予想外のトラブルとか不便さを感じたということはなかった。普通に住めて住民票も置ける。社会的・対外的にも体面はまったく問題なく会社勤めできている。シェアハウスに住んでいるというと、むしろ話のネタとしておもしろがられるくらいだ。

シニア向けのシェアハウスがあってもいい

強いて不都合を挙げるとすれば、住人の年齢層が20代中心なので(たまに未成年もいる)、年齢が高いと若干浮いてしまうことだろう。今さら気にしてもしょうがないが、作業服っぽい格好をしていると清掃会社や出入りの業者と間違えられることもある。

今後、介護付きのマンションに住めない低所得の単身高齢者向けに、相互扶助に重点を置いた、シニア専用シェアハウスとか出てくる気がする。挨拶する程度の共同生活でも、ボケ防止には役立つだろう。子供夫婦が来ても泊まれる部屋とか一切必要なく、個室は寝られるだけのスペースがあればよい。役目を終えた学生寮や社員寮を改修してバリアフリーにするだけでOKだ。

まあ、身寄りのない老人同士がお互いの最期を看取りながら共同生活する、というのも不気味なので、若者は家賃タダとか、住めばアルバイト代をもらえるようにする。ラウンジに行けば話し相手がいるというのは、うれしいことだ。わざわざ居酒屋に行って管を巻く必要がなくなる。

保証金の機会損失をどう考えるか

保証金は余剰資金で、万が一戻ってこなくても許容できる金額を預けているが、今のところ経営不振とか不穏な噂は聞いていない。シェアハウスの住民も入れ代わり立ち代わりやってきて繁盛している様子だ。

保証金の家賃割引きで12%の還元と聞くと大きいように感じるが、実は家賃の方がスペックに対して若干高めではないかと思う。シェアハウスでいろいろ共用する部分が出てくるが、その分、付近の相場より家賃が安いということはない。むしろ共同生活のエンターテイメント性が付加価値として扱われている感じだ。

なので、理論上の最大掛金400万円もあれば、株でも不動産でもある程度運用益を出せる人なら、12%割引はたいしたメリットでないと感じるかもしれない。家賃・共益費込みで2万円を切る賃貸物件はほかに存在するので、光熱費・水道代も節約すれば、金額的にはシェアハウスと大差なく、完全プライベートの個室に住めるだろう。

一応シェアハウスは湯船があったりガスコンロの火力が強かったり、ちょっぴり設備がよい部分もあるが、ミニマリストとしてはどうでもいい部分だ(自分は風呂好きなので湯船があるとうれしいが、生活上必須ではない)。

礼金・敷金・更新料なしだが要保証人。登記も可

もうしばらくはシェアハウスに住み続けてみようと思うが、飽きたらまた安い賃貸に移るかもしれない。そしてほとぼりが冷めたらまた戻ってくることも可能だ。礼金・更新料不要でフレキシブルな利用ができるのも、シェアハウスのメリットだろう。ただし、契約時に保証人は立てる必要があり、保証人には運営会社から電話で確認が行くので、その点はご注意を。

ちなみに個人事業主の方などでシェアハウスに登記するのは問題ないそうだ。SOHO向けに広めの部屋もあるので、フリーランスのプログラマーやデザイナーで経費を抑えたい人にもおすすめだ。平日の昼間でも、わりとそういう人が中をうろついている気がする。

(追記)オークハウス社から共益費改定の通知が…

本記事を書いた直後に、運営元のオークハウスから「共益費改定のお知らせ」メールが届いた。(※上記価格には反映済み)

  • シングルルーム:12,000円->15,000円
  • ドミトリー/シェア/セミプライベート:7,000円->9,000円

ということで、2,000~3,000円の値上げ。本記事で紹介したソーシャルレジデンス福生拝島は、全室シングルルームに該当すると思う。

電気・ガス・水道・ネット接続料を含むので、普通の賃貸アパートより共益費はもともと高めの設定だと思う。ただ、共用部の電気や水道は使い放題なので、住民のモラルハザードが起こりそうな予感はしていた。案の定、誰もいないのにテレビやエアコンがつけっぱなしになっていたり、洗面所の蛇口から盛大に水が出続けていたことはあった。イギリスの国民保健サービスのようだ。

セカンドハウスといて利用しているのか、めったに帰ってこない住人もいるので、費用的にはつり合いが取れているのかと思っていたが、居住後初の値上げ通知。2017年5月1日から改定とのことでまだ9ヶ月くらい先だが、別の割引制度が追加されない限り、当物件5,000円未満の家賃で暮らすのは難しくなりそうだ。

(追記)入居1万円引きのポイントサービス開始

シェアハウスの住人にクリエイターやブロガーが多いせいか、入居者向けのアフィリエイトやクラウドソーシングサービスが始まったようだ。オークハウス関連の仕事(撮影・編集やライター・翻訳など)を引き受けると、賃料割引に使えるポイントがもらえたりする。

試しに自分もエージェントサービスに登録してみた。以下のバナーからメンバー登録すると、入居時に1万円引きになるオークハウスの独自ポイント(PAO)が手に入る。無事入居契約が成立すると、紹介者もポイントをもらえるという、よくあるWin-Winなサービスだ。

入居後の退去申請などはマイページ経由になるので、オークハウスの物件に住むならいずれ登録が必要になるメンバー制度だ。入居前に登録して割り引きを受けるデメリットは特にないと思う。シェアハウスに興味があって、なるべく引っ越しのコストを抑えたいという方はどうぞ。