かくてもあられけるよ

アーリーリタイアしてシェアハウスで暮らすノマドなミニマリストのライフハックブログ

京都のデザイナーズカプセルホテル9h(ナインアワーズ)に久々の再訪

楽天トラベルで京都の宿を検索すると、1,000円台から格安のゲストハウスが出るようになった。昔は安いドミトリーといえばユースホステルくらいで、それかカプセルホテルに泊まるしかなかったが、便利になったものだ。

何度か京都の安いゲストハウスに泊まってみたことがある。普通の個人宅を改造して、二段ベッドを詰め込んだ10人部屋だったり、中には畳敷きですだれで仕切るおもしろい宿もあった。外国人受けを狙っているのだろう。

1,000~2,000円台のドミトリーに比べると多少値が張るが、四条河原町の近くにある9h(ナインアワーズ)は以前、定宿にしていた。残念ながら2013年10月31日に閉店してしまったのが、調べるとそのあとすぐ11月4日から営業再開していたらしい。しかも成田空港や仙台にも進出している盛況ぶりだ。

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久々に泊まってみた9hの魅力を紹介したい。

カプセルホテルの歴史~中銀からカプセル・イン大阪へ

カプセルホテルというのは日本独自の文化なので、ぜひ海外の旅行客におすすめしたい。歴史的な遺産としては、黒川紀章が1979年に設計した世界初のカプセルホテルが大阪にある。梅田の近くにある「カプセル・イン大阪」で、1972年竣工の中銀カプセルタワービルをスペックダウンしたような印象だ。 

カプセル・イン大阪にも一度泊まってみたことがあるが、昭和の香り漂うひなびたサウナ付きの宿だった。日本全国どこにでもあるようなカプセルホテルで、なんの特徴もないが、むしろこれが元祖だったと思うと感慨ひとしおである。メタボリズムのメガストラクチャー志向は続かなかったが、カプセルホテルは民間サービスとして定着し、世の貧乏人におおいに役立っている。

ちなみに汐留の中銀カプセルタワービルは賃貸で入居できると知り、以前内見させてもらったことがある。アスベスト問題で建て替え・保存で揉めていたり、窓が開かない、お湯が出ない(屋外の共同シャワー利用)、雨漏りなど散々な状況だった。

電通社員で、中銀に住み込んで目の前のオフィスに通っている人もいるという。個室内に無理やりシャワーブースを増設した部屋が、共益費込み84,000円でHOME’Sのサイトに出ていたので、物好きな方はいかが。

9hのホワイトキューブなSF空間

さて京都の9hは最近増えたデザイナーズカプセルホテルの走りである。おっさん御用達のカプセルホテルのシステムそのままに、清潔でモダンな内装で打ち出し、国内外の観光客の心をつかんだ。女性専用フロアもあり、これまでは近寄りがたかったカプセルを女性に開放したという点でも貢献は大きい。

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白一色のインテリアはギャラリーや美術館のようで、個人的には『2001年宇宙の旅』に出てくる宇宙ステーションのラウンジに、世界で一番近い空間だと思っている。

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受付でカードキーと着替えをもらって、奥のエレベーターでシャワーがある階層に移動。ここでエレベーターが男性/女性用に分かれているので注意が必要だ。久々なので間違ってしまったが、それぞれの性別のフロアにしか止まらないようになっている。

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ロッカーはカードキーのバーコードで開錠する仕組みだが、感度が鈍いときがある。

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荷物をロッカーに入れたら奥のシャワー室に向かう。ここのシャワーが個室ブースから先に秘密の通路があり、そこから隠し部屋のような共同浴槽にアプローチできる仕組みなのだ。風呂好きとしては、これが9hの一番のお気に入りポイントだったのだが、残念ながらメンテナンス中か経費削減のためか、浴槽に湯は張られていなかった。

備え付けのシャンプーやボディソープは天然素材に凝っているようで、いい香りがする。以前は小分けになっていて持ち帰りできたのだが、今回はポンプ式に変わっていた。

幻想的なカプセルが並ぶ漆黒の宿泊フロア

シャワーを浴びたらカプセルが並ぶ宿泊階に移動する。扉を開けると一変して黒塗りの空間に、ぼんやりと明かりが灯るカプセルが並んでいる。まるでジャン・ヌーヴェルのリヨン国立オペラ座のような、なまめかしい空間だ。

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マットの素材はブレスエアーらしく、自分も家で愛用している。テンピュールやマニフレックスの低反発素材より蒸れず、エアウィーヴや西川のエアーシリーズより安いのでおすすめだ。カバーなしのマット素材だけ通販で買えば、1万円以下で手に入る。 

目覚まし時計の代わりに、設定した時間に徐々に明るくなって自然と起きられる寝室環境システムが導入されている。まわりの人の目覚まし音に起こされないのはいいが、うっかり寝過ごしてしまうかもしれないので、スマホの目覚まし時計も併用した方がよいだろう。

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早割2,000円台の予約がおすすめ

翌朝、朝食を提供するサービスはないが、すぐ隣がコンビニなのでそこで間に合うと思う。1階フロント奥のラウンジスペースで、むしゃむしゃやっている人が多かった。

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9hのただ一つの欠点としては、ミニマリズムを突き詰めすぎて、下駄箱に靴ベラがないということだ。革靴だとかかとを潰してしまうが、必要なら携帯靴ベラでも持って来いということだろう。

日本が誇るカプセルホテル文化の最新進化形がここにある。休日は7,900円もするが、平日の早割なら2,000円台から泊まれるナインアワーズ。デザイン好きの人には、話のネタにもぜひ宿泊をおすすめしたい。