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かくてもあられけるよ

シェアハウスで暮らすノマドなミニマリストが株主優待とブログ収入でサバイバルする日記

合同会社で無料会計ソフトのフリーウェイ経理Liteを使い込んでみた

起業

個人事業の経理は、MFクラウド確定申告のフリープランと国税庁作成コーナーの合わせ技で完全無料だが、会社の経理となるとさすがにフリーで使えるツールは少ない。

かなり調べて、フリーウェイ経理Liteというのが無料でそこそこ使えそうだったので、マニュアルを読みながら一通り使い込んでみた。

会計ソフトの相場はクラウドもPC版も月額2,000円

流行りのクラウド系ならfreeeかMFクラウド会計だが、法人向けのライトプランでどちらも月額1,980円(税抜)もかかってしまう。弥生会計オンラインのセルフプランは年額28,080円(税込)で、2大クラウドサービスより高いくらいだ。

弥生会計PC版は売り切りのセルフプランで42,120円(税込)だが、前職で使い続けた経験上、税率などのパラメータは設定でいじれないようになっていて法改正にともなって強制的にバージョンアップが必要になる。だいたい2年置きに買い替えが必要と考えると、ほかのクラウド会計と変わらないくらいの金額になる。

弥生会計 17 スタンダード 通常版 <消費税法改正対応>

弥生会計 17 スタンダード 通常版 <消費税法改正対応>

 

それならどこからでもブラウザ越しにアクセスできるクラウド型の方が使いやすいし、銀行口座やクレジットカードなどとの自動連携もできて便利だ。弥生会計のデスクトップアプリ版は1ライセンスでPC2台までしか入れられなかった。マシン買い替えの時などにいちいちライセンスを移すのも面倒である。

1ライセンスで複数事業所管理できるのは弥生PC版のみ

ふと気になったのだが、クラウド会計サービスで現在手掛けているLLC・LLP・個人事業の3つの帳簿を管理することができるのだろうか。ウェブサイトを調べたところ、freeeとMFクラウドは事業所ごとにライセンスの追加購入が必要とわかった。弥生会計オンラインは記載がなかったが、メールで問い合わせたところ同じく1契約1事業所の縛りがあると判明した。

一方、デスクトップアプリの弥生会計は複数事業所登録が可能と確認できた。これまでも会社の弥生会計で複数の会社や個人事業を別々に登録して、それぞれ帳簿入力したりバックアップしたりできていたので、使い勝手について文句はない。クラウド型であれば、アカウントごとにユーザ管理の手間やサーバのリソース消費が増えるだろうから、別料金になるというのもうなづける。

結局、「複数事業所を一元管理したい」というニッチな需要に割安でこたえてくれるのは、検討した中で弥生会計だった。他の会計ソフトは調べていないが、いまのところクラウド版でそういうサービスはなさそうだ。中小企業であれば、社長の資産管理会社とか個人事業も一緒に打ち込みたいとか、似たような話はありそうな気がするのだが。

無料会計ソフトは円簿会計とフリーウェイ経理の2択

ところで個人事業の方はMFクラウドで無料化でき、LLPの経理も弥生会計を持っている他のメンバーに代わってもらうことができたので、自分としては残りのLLCをどうするかという話になった。前述のとおり、社会保険加入と節税を目的に資本金1円で立ち上げがたせこい会社なので、特に立派な経理システムを持つ必要はない。

調べたところ、円簿会計とフリーウェイ経理Liteという聞きなれないソフトが法人用途でも無料で使えるとわかった。勘定奉行やPCA、JDL以外にも有象無象の会計ソフトが存在するようだが、はっきりと無料をうたっているのはこの2つだけだ。

円簿会計はクラウド型でよさそうだったが、Yahoo! JAPAN IDでログインするというのがちょっと気になった。FacebookやGoogleほどではないが、ほかでも使っているアカウントなので、なるべく使わないで済ませたい。試しにログインしてみたが、いろいろいじっていたら、なぜかChrome上でフィッシング詐欺警告の画面が出て先に進めなくなってしまった。無料なので広告が表示されるのは仕方ないとしても、さすがに怪しいと思って使い続けるのはやめてしまった。

フリーウェイ経理Liteの入手にメールアドレスは不要?

一方、フリーウェイ経理の方はLite版が無料だが、有料版は月額3,000円(税抜)でfreeeやMFクラウド会計より高くなってしまう。しかしLiteは登録できる事業所が1つで、データをネット上に保存できないという点以外は、有料版と大差ないように思われた。Liteは操作サポートもつかないが、マニュアル類が充実しているのでそれも不要だと思った。

フリーウェイにメールアドレスを登録したが、返送されたメールによると「かんたん導入ガイドからファイルをダウンロードして…」とのことで、普通に公開されているPDF資料の中にリンクのURLが記載されていた。

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となると、個人情報保護方針の承諾やメールアドレスの登録はそもそも不要だったのかもしれない。

初期設定の電話番号登録はダミーでよかった

また、初期設定で電話番号の登録を求められ躊躇してしまった。弥生会計は結構頻繁に営業の電話がかかってきたので、番号をさらすのはできれば避けたいところだ。ここで意を決して会社用のIP電話を契約し050番号を手に入れたが、今度はフリーウェイ経理のフォームで050番号がはじかれるとわかった…。

よくよく調べるとFAQにコメントがあり、03-0000-0000のダミー番号でよかったらしい。このあたりは無料版なので、多少の不便があっても腹を立てないとしよう。

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科目設定などカスタマイズの自由度は高い

フリーウェイジャパンの公式サイトにマニュアルのPDFがいくつかあったので、導入編から操作前編・後編をじっくり読んでみた。導入時のマスタ設定で、科目マスタについては弥生会計やJDLの主要ソフトから設定をインポートできるようだ。自分が慣れている弥生形式にそろえてもよかったが、使い勝手を評価するまではなるべくデフォルトの設定で済ませてみようと思い、導入しなかった。

補助科目や部門、摘要辞書、課税区分、固定仕訳(定期的な取引)を細かくカスタマイズでき、拡張性は高いと感じた。弥生会計でもそこまでいじったことはないので、有料ソフトより自由度が高いかもしれない。自分の場合は会社設立時からの入力なので必要なかったが、途中からの導入なら科目残高も個別に設定できるらしい。

メイン画面は右側にフリーウェイや税理士の広告が表示されるが、さほど目障りな感じでもない。無料版とはいえ、全然許容レベルだ。

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仕訳の追加では、弥生と違って各科目の番号を入力するというのが新鮮だった。事務用品とか旅費交通費など、よく使う科目はプリセットされていたので特に科目設定は必要なかった。明細を分けたかったので、預り金の補助科目に健康保険料と厚生年金保険料をセットしたくらいだ。

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頻出科目の役員借入金はデフォルトでなかったが、おそらく1年以上の貸し付けになるので長期借入をあてておいた。合同会社なので正確には役員でなく社員と呼ばれる。税務上は役員扱いだが、会計ソフトに正しく科目設定するなら「社員借入金」という感じだろうか。資本金1円で社員からの借り入れでしのいでいるとは、ひどい会社だ。

ドライブ直下のフォルダコピーでバックアップOK

気になるバックアップ方法と、複数台PCでの利用法だが、これも確認したところ問題なかった。ログイン情報設定画面で「同期先ドライブ」をCとかDとか選ぶと、ドライブ直下にKAIKEI_Kというフォルダが生成される。

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バックアップはこのフォルダごとコピーを取っておけばよさそうだった。ノートPCなどでDドライブがない場合も、C直下に生成された同名ファイルに中身を上書きすれば普通に作業再開できた。最初に設定した同期先ドライブがCでもDでも、中身を移し替えれば複数台PCでの利用は問題ないらしい。

無料版では仕訳のCSV出力は不可。PDF印刷は可能

一方、データのエクスポート方法を調べたが、仕訳や科目のCSV書き出しは有料版のみの機能らしい。無料版ではユーティリティ>テキストファイル変換を選んでも、出力系のボタンが表示されなかった。

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数時間かかって100件以上仕訳を入れたところで気づいたので焦ったが、仕訳日記帳のPDF印刷は可能だった。まあ、フリーウェイが倒産するとか無料版がなくなるとか、そういう事態になればPDFファイルをもとに別のソフトに打ち込み直せばよいだろう。無料版なので、そのくらいのリスクは許容するするしかない。

振替伝票の入力は諸口を使って複数行入れる

たまっていた仕訳をがっつり120件くらい打ち込んでみたが、特に手間取ることはなかった。注意点としては、複数行にわたる振替伝票の入力が、借方/貸方どちらかに「000諸口」というダミー科目を入れて数回の作業になる点だろうか。右上に「諸口差引金額」が表示されるので、金額がつりあわなければ気づける仕組みにはなっている。

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決算書のPDF出力まで一通り確認できた

決算書は無料版だと報告式が選べず勘定式のみの様式になるが、問題なくPDFファイルを保存できた。表紙の飾り枠を5パターンから選べるという、謎なオプションもついている。

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他にもグラフ表示や給与・税務関連ソフトとの連携など、便利な機能が用意されているようだ。ひとまず仕訳入力できて自動で決算書作成できれば、会計ソフトとして最低限の機能は果たせているので、一通り試せて安心することができた。

仕訳をCSV書き出しできない(他社ソフトに自動インポートできない)のだけが気になるが、年間200件程度の仕訳なら最悪手打ちでやり直してもいいと思う。これで月額2,000円が相場の会計ソフトを買わないで済んだと思えば、安いものだ。