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かくてもあられけるよ

アーリーリタイアしてシェアハウスで暮らすノマドなミニマリストのライフハックブログ

旧シティバンク提携の無料ダイナースクラブカード、存続の危機

シティバンク提携のダイナースカードがSMBC信託銀行の傘下に移り、年会費無料特典の存続が危ぶまれていたが、とうとう条件変更の通知が届いた。年間カード利用額30万円から60万円へのハードルアップ。しかしこれはまだ終わりの始まりにすぎないのかもしれない…。

(旧)ダイナースクラブカードをタダで手に入れる方法

 かつて、「シティバンクに口座開設し、年間30万円決済すると無料で銀行提携ダイナースカードを持てる」という裏技があった。通常なら2万円以上かかる年会費がタダで、ポイント還元率やラウンジ利用、各種特典はプロパーとまったく変わらないという好待遇。そしてなにより、昔は「年齢33歳以上で自家保有、勤続10年以上の役職者か自営業」という厳格な入会基準があったステータスカードを、庶民が無料で持てるというギャップが痛快であった。もし飲み屋やキャバクラでDinersを見せびらかす下品なオヤジがいて、カードの右上にCitibankのロゴがあれば、そいつはニセモノである可能性が高い。(同じCitibank提携でも見た目が黒いプレミアム版は預金残高5千万ないと持てないので、そのお方は本物のVIPだ)

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今となっては審査基準も下がってありがたみも薄れ、決済に対応するお店も少なく、単なる使いにくいカードに落ちぶれてしまったダイナースクラブカード。それでも、いぶし銀のように渋く輝く「ザ・ワールド」の券面。戦後の米国でクレジットカードを発明した老舗ブランドに敬意を表して、マニアなら財布にしのばせておきたい1枚であった。

年会費無料の基準が「年間カード利用30万から60万」へ厳格化

時は流れ2015年。リーマンショック後の経営不振で不採算事業に大ナタを振るう米シティバンクグループ。その矛先がついに日本法人にも回ってきた。

リテール事業の日本撤退にともない、個人部門は三井住友銀行、カード部門はSMBC信託銀行にそれぞれ売却され、ダイナースカードにも「SMBC信託銀行」の名前が冠されるようになった。そして既存のカードホルダーには「年会費無料特典は当面継続するが、終わる場合は1年前に通知するから安心してね(覚悟しておけよ)」というお知らせが来ていた。

恐々としながら御沙汰を待っていた無料ホルダーに届いたご案内は、「年会費無料基準が年30万以上の決済から60万にアップ」とのことだった。一応約束通り、1年後までは今の30万円ルールが継続されるらしい。

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クレジットカード年間60万円利用の壁

所得税免除の103万どころか、住民税すらかからない90万以下の年収でも暮らせるよう、日々生活を切り詰めているミニマリストにとって、「クレジットカードだけで年間60万円の決済」というのはもはや不可能なレベルだ。

30万円であれば、たとえ不便なダイナースでも、スマホ代や電気代、アマゾン・楽天の大手ネット通販、Yahoo!公金払いでふるさと納税したりして、なんとか達成できたかもしれない。しかしそれ以前に、ポイント還元のないダイナースで電子マネーをチャージする気は起こらないし、ただでさえ還元率0.4%と低いこのカードで、これ以上多額の決済をするモチベーションがわかない。代わりに2%の高還元率カードで60万円使えば1.2万円分のポイント収入があるはずなので、ダイナース0.4%との差額9,600円の機会損失という計算になる。

もっとも、会社経費の立て替えとかで自前のカードを使えるサラリーマンや個人事業主は、じゃんじゃん使えばよいだろう。ただ、まともな会社の経営者なら、従業員の手前、会社を私物化するような行為は当然はばかられる。海外旅行保険やラウンジ利用など、カードの付帯サービスが目的なら、そちらは別途経費で手配する方がクリアだ。社長がマイル獲得を目的に海外出張に明け暮れるような会社で働きたくはない。

本物の富裕層しかお呼びでない、本来のダイナースカードへ回帰

今回の施策は、提携カードの乱発で劣化したダイナース会員をふるいにかけ、我々のような浮遊層のカスを取り除き、本来の優良顧客層を囲い込もうという、銀行側の小手調べだろう。とりあえず年会費無料の基準を倍増させてみて、効果が薄ければもっと締め付けてくるに違いない。昨年のシティバンク買収のニュースでも、「ダイナースカードの富裕顧客層を取り込む」とうたわれていたので、嫌な予感はしていたのだが。

しかし、新規申し込み停止したこの旧シティバンク提携ダイナースカード。ある意味、お金を積んでも持てないレアなカードで、サービス改悪後の末期を見届けたい好奇心もある。本末転倒だが「借金してでもクレジットカードで60万円お買物しよう」なんて不埒な考えも浮かんできた。

それでも持ちたいダイナースクラブカードのメリット

単なるステータスだけでなく、ダイナースカードには正規年会費22,000円(税抜)分の価値は確かにあった。トラベル・グルメ系の付帯サービスは貧民にはお呼びでないが、自分なりに享受しているメリットを整理してみた。いずれも無料で使わせてもらうのは心苦しいサービスばかりだ。

1. 空港のラウンジ利用(特に海外)

国内空港は、ほぼ全国でラウンジが使えるが、基本ドリンクだけで食べ物は提供されない。運が良ければ羽田空港でクロワッサンやベーグルが出ていたり、成田・関空の大韓航空KALラウンジに行ければ、おにぎりやカップ麺を食べられる程度。豪華な航空会社ラウンジは利用できない。

しかし本領は海外空港のラウンジだ。平民と貴族には明快な格差があり、ハブ空港のラウンジではリッチなビュッフェを楽しむことができる。トランジット中の仮眠用に、横になれるソファがあったりもする。全世界900か所以上で使えるプライオリティパスにはかなわないが、ダイナースも600か所くらいは使えるらしい。

2. 海外旅行保険が最高1億円

傷害死亡・後遺障害の場合、自動付帯5千万と利用条件分5千万を合わせて最高1億円。年会費無料でこの保険金額はうれしかったが、正直、海外旅行の回数も減ってきたので、どうでもよくなってきた。

3. リワードポイントを航空会社マイルに移行できる

還元率は大きくないとはいえ、年間30万円も使っていたらそこそこ貯まるリワードポイント。おすすめの使い方は、数年がっつり貯めて6,000円(税抜)の「グローバルマイレージ」を申し込み、航空会社のマイルと交換する方法だ。ただし、このプログラムは自分から解約しないと毎年参加料を取られ続けるので注意が必要。解約方法を問い合わせたところ、ウェブからは手続きできず、電話で申し込みが必要だった。

4. リージャスのゴールドカードが無料

この特典を生かせる人は限られるかもしれないが、リージャスのビジネスラウンジが無料で使えるビジネスワールドのゴールドカード(通常年会費税抜57,600円)を無料でもらえるという驚異の優待があった。博多や仙台に出張して駅前で作業スペースを確保するには便利だったし、都心でも拠点が増えてきて、外回りの合間にコーヒー・ドリンク付きのラウンジで仕事できるので大変重宝した。

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しかし最新情報を調べたところ、ダイナースとリージャスの提携終了にともない、2015年3月26日をもって優待の新規受け付けは終了、2016年5月31日を最後に、既存会員も使えなくなってしまうらしい。ノマドワーカーとしては大いに享受していたメリットなので、とても残念だ。

その後もサービス改悪が続くダイナース

いろいろ調べた中で、リージャスの提携サービスが終わるとわかったのは、今回の年会費ルール改正より個人的にショックだった。これからは見た目より中身の時代。身の丈に合わない高価なクレジットカードを持っていても、会費に見合うメリットを生かせないなら持つ意味はない。さようなら僕のダイナースクラブカード。来年の年会費特典が終わったらハサミを入れるよ。

※年会費とは別に、9月から口座維持手数料もかかると知った。

※年会費無料のまま2018年2月まで維持できるとわかった。