かくてもあられけるよ

セミリタイアしてシェアハウスで暮らすノマドなミニマリストのライフハックブログ

個人事業の青色申告はMFクラウドと国税庁作成コーナーで完全無料

会社退職してから社会保険加入と節税目的で1円LLCを立ち上げたところだが、数年前から始めた個人事業の方は廃業せずそのまま継続している。今のところ事業内容も別だし、自分一人だから利益相反のクレームを付けられることもないだろう。

個人事業は青色申告なので毎年の確定申告が面倒だが、市販の会計ソフトやサービスを使って、なるべく安く簡単に仕上げる方法を模索してみた。その結果、仕訳が月間15件以内ならMFクラウド確定申告の無料版で十分。さらに青色申告決算書をつくるだけなら、国税庁の作成コーナーで済むという驚くべき事実に気がついた。確定申告用の有料ソフトを買おうと思っていた方は、ちょっと待った方がいい。

複数事業所を扱うなら弥生会計PC版一択だが…

これまでは会社にあった弥生会計(「やよいの青色申告」ではない)を借りて自分の確定申告も済ませていたが、個人で弥生会計を買うとなると、スタンダード版でも4万円以上してしまう。税制の改定などで2年おきくらいにバージョンアップが必要になるから、だいたい1年に2万円の出費である。

この相場は他のfreeeやMFクラウド会計も変わらないが、唯一弥生会計のデスクトップアプリ版なら、1ライセンスで無限に事業所数を増やせる(会社でも組合でも個人事業でも)という特徴がある。自分のように、合同会社と有限責任事業組合と個人事業を兼ねているような人は弥生会計(オンラインでない方)一択だと思う。

ところが調べているうちに合同会社の方は無料の会計ソフトが使えそうだとわかり、LLPの経理も他のメンバーに代わってもらえることになったので、個人事業のためだけに会計ソフトを買うのはもったいない気がしてきた。会社向けに複式簿記できる経理ソフトが無料で出ているくらいなのだから、個人の確定申告も無料でいけるだろう。

調べてみると、やはりVectorのフリーソフトやその他いろいろ、個人事業向けの青色申告ソフトがいくつか存在することがわかった。その中で、流行りのクラウド会計を試してみたいと思い、MFクラウド確定申告を試してみた。もう一つのfreeeの方は、個人事業向けでも無料プランは用意されていないようだ。

MFクラウド確定申告の無料版は月仕訳15件以内

まず注意点として、MFクラウドだと「月間仕訳15件以内」という制約がつく。自分は問題ないが、がっつり営業して繁盛している会社や、節税用にちまちま経費を入れたい方は別のソフトを検討した方がよいだろう。自分はLLCの方に経費を突っ込んでいるので、昨年1年の仕訳はLLPの収益分配と、ちょっとした謝礼2件、合わせて3件しか仕訳がなかった。

以前は家賃や電話代の配賦なども含め個人事業に細かく経費計上していたのだが、副業収入は合計65万円もいかないので、青色申告の特別控除分だけで余裕で所得ゼロになると気づいた。思い切って経費を積みまくれば65万円以上の赤字を出して、サラリーマンの給与所得分と損益通算できるかもしれないが、日ごろ節約しているので使えそうなレシートはそんなにない。個人事業は法人に比べて出張手当を積めないし、せっかく無制限に経費計上可能な交際費もほとんどない寂しい人間だ。

銀行やクレジットカードと自動連携できるのがMFクラウドの長所と思うが、特に個人事業とプライベートの口座は分けていないので、これも不要だ。同シリーズの給与や請求書サービスと連動した自動仕訳も可能なようだが、これも必要ない。一応MFクラウド給与は従業員1名なら永久無料で、MFクラウド請求書も取引先3件までなら無償で使えるらしい。

f:id:kenko-san:20170214122938j:plain

仕訳の簡単入力もできるが複数行なら振替伝票

手動で仕訳>簡単入力を試してみたが、取引の種類・内容・金額と日付をマウス操作で選べるだけで、複数行にまたがることが多いので結局「振替伝票入力」を選んで「行追加」ボタンを押すことになる。このあたりの操作感はすでに弥生会計で慣れているので、簡単モードでなくても問題ない。以前、別の会社さんでfreeeの操作画面を見せてもらったが、だいたいMFクラウドと同じ操作感だった。要は仕訳帳や総勘定元帳が直編集できればよいので、あとはオンラインでブラウザ上から使えるというメリットがあるくらいだ。

f:id:kenko-san:20170214123019j:plain

MFクラウドからは青色申告決算書のPDFを書き出して完了。他に確定申告書本体やe-Tax用のxtxファイルというのも出力できるようだが、そちらは慣れている国税庁の作成コーナーでつくりたいのでスキップした。

f:id:kenko-san:20170214123140j:plain

国税庁サイトでも無料で青色申告決算書を作れる

青色申告の決算書ができたので、引き続き確定申告を行おうと久々にIEを立ち上げ国税庁のサイトで源泉徴収票など打ち込んでいたところ、「青色申告決算書・収支内訳書コーナー」というボタンがあるのに気がついた。ひょっとすると、作成コーナーで決算書も作れて、MFクラウドの作業は不要だったのではなかろうか…。

f:id:kenko-san:20170214123149j:plain

続けてみると、「一般用(営業等所得)」を選択して、損益計算書の各項目を入力できるとわかった。売上と仕入は月ごとに入力。しかし、さすがに会計ソフトのように仕訳を打ち込んで集計してもらえる機能などはなかった。あくまで完成した決算書を転記するという使い方なようだ。

f:id:kenko-san:20170214123159j:plain

貸借対照表もここで作成可能すれば、別途添付で提出する必要がなくなる。先にMFクラウドから書き出したBSを費目ごとに転記すればOKだ。資産の末尾に「普通預金」と、取引先から源泉徴収された分を「仮払金」として追記しておいた。

f:id:kenko-san:20170214123215j:plain

あとは納税地の住所や業種・屋号など、必要情報を入力すれば青色申告決算書のPDFを書き出しできて、さらに確定申告にもデータを取り組んでe-Tax提出もできる。

今回は先に確定申告書の作成を済ませてしまったが、後から青色申告決算書を追加しても、事業収入・所得の金額が更新されただけで問題なかった。普通は順序が逆だろう。

MFクラウドと国税庁作成コーナーの連携で費用ゼロ

国税庁の官製サービスでここまでできるとは知らなかった。「仕訳はMFクラウドで行って、書き出したPL/BSを国税庁作成コーナーに転記」という流れで、完全無料で個人の青色申告を終えることができた。ブラウザ越しに作業できたので、広義には国税庁もクラウド対応といえる。

個人事業向けのフリー会計ソフトは他にもあるが、とりあえず最新のクラウドサービスを無料で試せるMFクラウド確定申告が便利だった。データの保存やソフトのバージョンアップを気にしなくてよいので、会計ソフトはできるだけクラウドに移行した方がよいと思った。弥生会計やその他既存ソフトからのデータ移行も対応しているようだ。もちろんfreeeからも…。

f:id:kenko-san:20170214123242j:plain

個人事業の確定申告で、「やよいの青色申告オンライン」とかの有料契約を考えていた人は、もう少し待って無料のサービスを調べてみてもいいと思う。